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色情めす市場 生きて動いて [活動写真]

1974 年公開の日活映画
「まる秘 色情めす市場」の
「4K デジタル復元版」を鑑賞しました。

「まる秘」は
丸の中に秘の漢字を入れた文字ですが。
blog2.jpg

この画像は中途半端に
少しだけ着色していますが
(これはスチル写真かも)
ほとんどモノクロ映画ですが
パートカラーでもあります。

ときどきカラー画面になるのが
パートカラーです。

1970 年代になると
日本の映画界もみんな「総天然色」!
そう!カラーといわずに
総天然色と呼んでいたのです。

モノクロにこだわっていたのは
黒澤明監督など少数派でしたが。
あ!モノクロといっても
セピア色などではなく!
「白黒」限定ですよ。
その黒澤明でさえ部分的に総天然色を
はさむようになっていたのです。

それをパートカラーと
変なカタカナをだれかがいい始めました。

が!潤沢な予算のある
有名監督作品ではなく
おカネのないピンク映画(ポルノ映画)では
濡れ場だけ総天然色で
撮ることが多かったのです。

ピンク映画!?
モノクロ(黒白)でもピンク?!
書いていて笑えますな。

余談ついでにいいますが。
その昔!
大蔵映画のピンク映画が席巻したころ
時間つぶしに見ていたひとたちは
映画館で寝ていたそうな。

ピンク映画でもちゃんと脚本があって
ストーリィが展開します。
ずっと寝ていても
濡れ場だけには起きて見たそうな。
物語にはなんの興味もないんかい!!

濡れ場だけ!総天然色!カラー!
カラー画面は光の量が多い!
だから!その変化に目が覚めるとか。



映画の舞台は半世紀前の
釜ケ崎(あいりん地区)でしょうか。
blog1.jpg

阪堺電車が走っています。
当時は南海だったのかも。

ヒロインは 19 歳のトメ。
あのね!
もっと可愛い名前はなかったの!?
リカちゃんとか!まりりんとか。

母はヨネ!弟はサネオ。
夢がないこと。

トメは街娼。
組織に属さない売春婦です。
母親も売春婦。
母親といっても
トメを 15 歳で産んだといっていますから
よけいなおせっかいですが
足し算すれば 35 歳になっていないのかも。

ま!衛生状態の悪いセックスだらけ。

飛田遊廓(新地)なんかの
管理売春のほうが
少しはマシのような!知らんけど。

私もそうですが
楽で得と分かっていても
組織の中では息苦しくてたまらない性格は
変えようがないのかも知れません。

カネさえもらえば
母親の愛人ともセックスしたり。
「年増はいらん!
「若いのとチェンジ!
と要求する客のところへ行ったら
その年増は母親だったり。
障害のある弟の性欲を処理してやったり。

駆け落ちのカップルが
食うために
かの女が売春することになったら
悲しい結末をむかえたり。

ストーリィ性は乏しくても
なかなかの内容です。



あれ!?
パートカラーは?!

終わりのほうで
サネオがペットの鶏を抱いて
通天閣をのぼるところや
四天王寺の五重塔のところが総天然色!
変なの!?

濡れ場じゃないじゃないですか!



映画館の通路に
「紅萬子(くれないまんこ)」の
サインがありました。
blog3.jpg

この大阪出身の女優の本名は
「満子(まんこ)」のはず。
そして!その名に
誇りを持っていましたが。

関東に行ったら
勝手に芸名を変更してくれていたそうな。
失礼なはなしですね。

なにが悪いの!?

女性器や性行為を
想像させるからでしょうか。

女性器の呼称は
古事記・日本書紀以来!
いろいろと記述されています。

方言もいっぱい。

梶山季之は 50 以上探しています。

その方言には
その地方のひとだけが敏感。
他の地方のものが聞いても
別段!卑猥とも感じなく
まず!反応しないものらしい。

「満子」なんていっても
関西ではなんのリアクションもなく
関東人が必要以上に騒いだのでしょうね。



(現在!紅萬子は芸名を変えています)
(梶山季之著/ぽるの日本史/)参照
(敬称略)
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