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軍隊調理法の関東煮 [いも!たこ!なんきん!]

関西では「煮」を「たく」と読んでいます。

「関東煮」を「かんとだき」とか。
「カボチャの煮たもの」を
「なんきんのたいたん」とか。
鍋もので「水煮」を「みずたき」とか。

「たく」は「炊く」で
ごはんを炊くときしか使わないで育ったものには
違和感が少々。



私の感覚では
熱湯をかけるだけを「霜降り」
1 分も湯に入れておかないときは「湯通し」
長く加熱するのを「茹(ゆ)でる」
ここまでだいたい下処理のことば。
そのまま
茹で汁ごと調味したら「煮る」なんですが。

「ゆがく」ということばも使いますが。
「湯」を「掻(か)く」ので
私は「湯通し」と同意語にしていますが!はたして。

「うでる」という人にも出会いますが
「茹でる」と同意語か
「茹でる」より長く加熱するときにいうものか
正直!よく分かりません。



陸軍省の昭和12 年(1937 年)版の軍隊調理法には
「食品をザット湯煮(ゆに)することを茹でるという」
とありますね。
「ザット」なんですね。

「栄養分を損失し」「手数を増し」
「燃料不経済となる」ため
「多く用いらざる」とも書いてありますね。はは。

当時の栄養学やら精神やらが垣間見えますね。



「炊く」は「炊飯」すなわち「飯」を「炊く」
軍隊調理法にもそれ以外には見当たりませんが。

しかし!
「炊く」のにも方程式(?)がいっぱい。

釜の大きさから炊くべき量の算定式。

炊くべき米麦量 = 釜の容量 ÷ 米麦の炊飯増量率

では!炊飯量とは。

炊飯量 = 米麦量 - 淘洗減 + 水量 - 蒸発水量

戦前の軍隊というところは恐ろしいところじゃ。
算数ができないと「めしたき」にもなれんぞ。



余談ですが軍隊のめし炊きといえば、、、。

手元にあるのは
「海軍」の「主計課」のはなしの本ばかりですが
「陸軍」も似たものと考えると
お勉強ができる頭のいいものは
主計課に配属されるらしい。

頭脳は皆目ダメ!
体力は劣等!
要領も才覚もない兵隊も主計課に行かされるとか。

すごいですね。
主計課は最優秀なものと最劣等なもの!
両極端の集まりのようです。

それでエリートの方は隊全体の管理業務
一方!兵隊失格のものは
炊事担当にまわされるんですね。



「海軍めしたき物語」の著者・高橋孟は
そろばんとペンの主計課にあこがれて
入隊前に希望したら
ゴム長靴と汚いエプロンが待っていたそうな。

自分から「めし炊き」を選んでくるとは!
かわいいやっちゃ!
かわいがってやろう!と先輩兵が喜んで!
地獄の日々にてんてこ舞い。

こんなはずでは、、、、!

ペンを持つ方は選抜制で
希望したからって簡単には行けなかったのですね。



ん!?
軍隊調理法に
「関東煮」があるじゃないないですか!

「関東煮」をどう読むのか!ルビはついていません。
かっこして「おでん」とあります。

これ!関西のことばじゃないんですか。
関西の料理人が監修しているんでしょうか。

でもないのでしょうか?!
「竹輪麩(ちくわぶ)」なんかも材料にありますから。
「ちくわぶ」を
関西の「関東煮」で見たことがありません。

それに里芋も使っています。

最近の私の周辺の関西のおでんには
里芋も見かけませんが。
でも!いいじゃないですか。



里芋!ごろごろのおでん!いや!関東煮。
blog里芋おでん.jpg

軍隊はいいところ。
芋好きな私向きじゃぁないですか。



(敬称略)
タグ:軍隊調理法
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