あべの物語 氷羊羹(こおりようかん) [はなしのはなし 食えぬ梨]
「新型コロナウイルス感染拡大で
「モバイル遊びをしているよ。
「三題噺(ばなし)知ってる?
なんとなく!」
鰍沢(かじかざわ)とか芝浜とか」
「明日までひとつ作ろう。
どうぞ」
「手伝ってよ。
どうして!私が!あなたの!」
お色気遊びに参加しなければならないの」
「妄想力豊かなあなたならすぐできるよ。
だいたい!大阪弁ができないし」
「それはいい!たたき台を作って。
「みっつの題は
「“羊羹(ようかん)” “安倍晴明” “氷” だよ。
「短いはなしでいいから!明日中にね。
なんだかねぇ!腑に落ちないけど」
それに」
三題噺のお題としては違うような気もするけど」
3 題の決まりは人!もの!場所じゃないの?!」
●
「伯父さん!こんにちは。
おお!清六か!みな!元気か」
「元気で毎日!伯父さんのうわさをしてます。
そうかぁ」
「もうぼちぼち死ぬやろと。
なんちゅう家や」
「お母はんなんか
「他人なら!おいど(尻)に
「でんぼ(できもの)できたいうて
「そうれん(葬式)を欠席すんのに
「ウチ!妹やさかい!行かんならんやろな
「とボヤいてます。
お母はんにいうとけ」
今に口に大きいでんぼができるぞ!」
ところで!おまえ」
まじめに仕事に行っとんのか?」
「毎日!橋のネキ(際)の花屋に。
そうか!花屋に勤めたんか」
「勤めてはないんですが。
なにしに行っとるんや」
「花を買いに。
なんや!それ?」
「花屋のおばはんの姪が泉州からきましてん。
「港でガッチョ(メゴチ)を開く
「仕事をしてたんやそうでっけど
「魚臭いのは嫌いやいうて
「大阪へ勤めにきましたんや。
「まぁ!可愛い。
「背丈はない代わりに横があって!可愛い。
「み~ちゃんという名も可愛い。
「自分のことを泉州弁でワシいいまんねん。
「それがまぁ!可愛い。
どこがやねん」
「そんで!みな!花を買いに行ってまんねん。
「町内のロクでもない若いもんがゾロゾロ。
おまえがいうな」
「わたいは毎日!菊の花を 1 本。
仏さんの花やないか」
「一番安い花はそれでんねん。
「貯めておけば伯父さんのそうれんに
「まにあいまっしゃろ。
ホンマに縁起の悪いことばかりいうやっちゃ」
●
「そんなんしてたら!み~ちゃんは
「源やんと仲ようなってしまいましたんや。
「遊び人のロクでもない、、、。
おまえがいうな!いえる立場か」
「源やん!ナニが!
「その!イチモツが大きいんですわ。
「あそこが大きいヤツは得でんなぁ。
「わたいかて山のようなマラが欲しいわ。
あんまり大きいのも困りもんやぞ」
弁慶と 小町はバカだ なぁかかぁ」
という川柳がある」
弁慶は生涯ただ 1 度だけ女性とナニしたと」
浄瑠璃の御所桜堀川夜討でいっとるがの」
最近の有力な説では」
ありゃ弁慶のナニが大き過ぎて」
1 回の試みであかんかったのやな」
「だれの説ですか?
わしの説や」
小野小町はあそこが小さ過ぎたんやな」
大き過ぎても!小さ過ぎても!どもならん」
伊予の道後の遊女屋の秘伝書の」
“おさめかまいじょう”には」
馬のようなナニを相手にする方法が書いたぁる」
ナニのほんの先だけ握り」
指で鍔(つば)を作り」
それ以上奥に行かんようにしておる」
それじゃ!男も女も面白いこともないわな」
ひとつだけうまくいったんのもあるけどな」
道鏡は 座ると膝が みっつでき」
道鏡は膝頭くらいのモノだったのや」
それを孝謙女帝がお呼びになったんや」
女帝はあそこが大き過ぎて」
相手をするもんがいない」
そこへぴったりやったんやな」
●
この“あべの”にもおったんや!昔」
「大マラでっか?
“夜走りのミツマタ”というてな」
普通の人は二股やな」
ナニが大き過ぎて三股に見えるんや」
恥ずかしいさかい!夜だけ仕事をしてたんや」
「ははぁ!伯父さんとおなじショーバイ?!
「ドロちゃん!
なにをいうのや!飛脚や」
急ぎの手紙やものを」
船場あたりから宵の口に出て」
その日のうちか!つぎの日の夜明けに」
届けておったんやな」
「堀江とか天満とかにですか?
そんなとこなら」
こども(丁稚)でも行けるわい」
もっと遠くや」
「豪州とか満洲とかですか?
ちっとは常識で考えられへんか」
堺や紀州や大和までやな」
大きなちんちんが揺れないように」
胸につけて」
さらしでしばりつけて走っていたんや」
「しかし!夜中は怖いでしょうなぁ。
堺筋から南に紀州街道を行くと」
飛田(とびた)の森がまず怖い」
「あっこは怖いことおまへんで。
「昼間のようにぼんぼりさんがついていて
「きれいなおべべのね~ちゃんが
「スヌーピーを持ってにっこり。
「ふしぎにムーミンやどらえもんの
「ぬいぐるみを抱いてないですね。
「ああ!やり手のおばはんが袖を引くの!
「あれ!怖いでんなぁ。
それは今の新地(遊廓)やないか」
そんなとこ!行かんでもよろし!」
そのぼんぼりさんの以前は暗い森やったんや」
昼間でも暗い」
ちょっと木が切れておるとこは」
欠けた墓石がごろごろひっくり返っていてな」
墓石のないものは骨がさらされていたんや」
狐狸妖怪(こりようかい)の巣やった!」
「ははぁ!まだ食(く)たことおまへん。
「どんな味でんの?
なんや!?」
「こおりようかん!
なにが氷羊羹や」
狐狸!つまりキツネとタヌキやがな」
「伯父さん!え~ご使(つこ)たらあきまへん。
「わたい!義務教育を半分しか出ておりまへん。
4 年半かいな」
「そりゃ横に半分。
「わたいは縦に半分。
どんな縦や?」
「給食を食べたら学業は終わり。
「昼から仕事に行ってました。
エラいなぁ」
「柿や芋の収穫。
お百庄さんのてったい(手伝い)か?」
「こっそり!見つからんように収穫です。
「ときどき不細工な顔の番犬が追いかけてきて
「かぶられました。
そりゃドロボーやがな」
「それで!義務教育!縦に半分。
●
飛田の森でキツネとタヌキが」
夜食の冷凍ネズミをかじっていたんやな」
「なんで冷凍ですか?
冷凍食品はときどき投げ売りをするやろ」
そのときまとめて冷凍ネズミを」
買(こ)うておけば家計が助かる」
キツネとタヌキの夜の楽しみは」
人間をおどろかすことや」
『あ!人間!きましたで。
よっしゃ!わし!お岩さんをやるわ』
タヌキはひとつ目小僧をやっとくれ』
うらめしや~!』
『出たな!妖怪ども!
“ミツマタ”は胸のさらしをほどいて」
イチモツを取り出し」
つかんでグルグル振り回すと」
グングン伸びるんじゃな」
「どんなちんちんでんの?!
西遊記の孫悟空の如意棒」
意のままにどんどん伸びるという棒」
あれや!あれはイチモツという説が有力や」
「だれの説です?
わしの説や」
富永一朗のチンコロ姐ちゃんを知っとるやろ」
姐(ね~)ちゃんは」
長いおっぱいを振り回して」
投げ縄に使ったり!ブランコをしていた」
あれや!チンコロの“チンコ”バージョンやな」
“夜走りのミツマタ”の太い雁首(かりくび)が
キツネはあごにあたって!コ~ン!」
あごがはずれて救急病院行きや」
タヌキは頭にあたって!
そのまま朝までタヌキ寝入りや」
●
ある日!まだ少々明るいうちに」
堺の駿河屋で仕事が終わったんやな」
後に与謝野晶子が生まれた大きな和菓子屋や」
そこの隠居が」
あんたはいつも律儀に働いとる』
感心して見てるんやで』
他の飛脚と違い!ええ仕事しとる』
預かった手紙は万が一濡れないように』
油紙に包み!桐の箱に納めて』
ランドセルに入れて背負って!エラいなぁ』
「ランドセルがありましたんか?
竹ひごで自分で作ったんや」
相場で少々儲けた』
ひとり占めするのはムシが好かん』
みんなにご祝儀を渡していたんや』
あんたももろうておくれ』
『それは困ります。
『私はお宅でお雇いいただいてはおりません。
と!遠慮したんやな」
「そんなら!わたいがもらいます。
「今から行(い)てきます。
もう!駿河屋はない!」
道路になっとるわい」
それでも隠居は無理に受け取らせたんやな」
“ミツマタ”の稼ぎの 1 月分ほどの金額や」
「ホンマにおまへんのか!駿河屋!
まじめに働いてないもんには」
運が回ってこんわい」
花屋のおばはんに祝儀でももらえ」
住吉大社の前の浜まで帰ってきたとき」
「すみよっさんに海!おまへんで。
高灯篭のあるあたりは!海やったんや!昔は」
そこに嫌がる馬を引いている男がいたんや」
聞いてみると」
馬は溝に後ろ足をはさんで」
折れはしなかったが曲がってしまい」
労働できなくなったから」
緒方洪庵先生のもとへ連れて行くというんやな」
「なんで洪庵先生でんの?
洪庵先生の適塾では」
あらゆる先端の学問を勉学していたんや」
蘭学!医学!今でいう化学」
漢学!易学!数学!そろばん!ピアノにバレエ」
「ええ加減いうてまへんか?
医学の勉強の解剖がしたいんやな」
人間はできないから!なにか動物でやるわな」
適塾のまわりに野良犬も野良猫もいなくなり」
なんでもいいから動物をほしがっていたんや」
塾頭の福沢諭吉さんに預けたら」
熊でも鹿でもすぐばらばらにしてしまい」
上肉をももんじやに売っていたんや」
引かれていく馬が可哀そうになり」
“ミツマタ”はゆずってくれというたんや」
『ここに少々のおカネがあります。
『これでいかがでしょうか。
そんなにぎょうさんはいりまへん』
わしかて鬼やない』
これも仕方なくしているんや』
その半分だけでゆずりまひょ』
『あの!馬の名は?
キティという牝馬や』
「伯父さん!おかしいでしょ?
「キティはニャンコでっせ。
そんなん知るか!」
猫にポチとつけても」
犬をミケと呼んでも逮捕はされへん」
お熊ばあさんかてクマやない」
キティのキは貴婦人のキ」
ティは貞女のテイと書くんや」
「ほんまでっかぁ?
●
さて!どうしたらええもんやろと」
“天下茶屋の聖天さん”の森で」
夜明けまで考えたんやけど」
ええ知恵が浮かばず」
お寺の和尚さんに相談したんやな」
そのころの聖天さん(正圓寺)は」
海沿いを通る紀州街道から」
上町台地の上を走る熊野街道までの」
広い境内やったんや」
吉田兼好が藁(わら)を打っとった山や」
「なんで藁を打っとったんです?
隣のおっさんの頭を打ったら怒られるやろ」
和尚が熊野街道沿いの」
ゆえあって後鳥羽上皇から別れてきた」
松虫・鈴虫姉妹の隠棲していたあたりに」
住んだらええというてくれたんや」
『松茸を少々採って行くのはかまわんが
『たきぎ用に木を伐ったり
『壁土用に山を崩すとんでもない輩がおる。
『それの見張りになりますやろ。
聖天さんは松茸山やったんや」
「知らんかった!すぐ採りに行きまっさ。
今!どこに山があんねん」
みんな家が建っとるやないか」
だいたい赤松が 1 本もなくなっとる」
そんで“ミツマタ”と“キティ”は」
仲よく暮らしていたんや」
寒いとき!抱き合って寝ていたら」
できたんやな」
「でんぼですか?
おまえのお母はんとちゃうぞ!」
男と女のアレや!」
馬のようなイチモツと!ほんまもんの馬や」
ぴったりや」
ひとりと 1 頭は新婚夫婦のように」
毎日抱き合っていたんやて」
「めでたし!めでたし。
●
ある月明かりのとき」
“ミツマタ”は熊野街道を帰っていたんや」
万代池(ばんだいいけ)まできたとき」
池のほとりの陸(おか)に」
コイやフナやナマズや」
ウナギやテナガエビがはねていたんや」
「すぐ!行きます!まだおりますやろか。
なんでもすぐ行くな!昔のことや」
“ミツマタ”が池にもどしてやっとると」
向こうでも魚を助けている女性がおった」
聞いてみると悲しい運命」
嫁ぐたびに帰されていたんや」
あそこが異常に大きいんやな」
4 番目の婿さんなんかあそこに落ちて」
引きあげるのに」
20m アームのクレーン車を呼んだほどや」
そんで世を悲観して」
万代池に身を投げて死のうとしたんや」
ところが途中で浮きあがり」
思い切り息を吸ったら」
池の水がガバガバ!」
みんなあそこに吸い込まれたんや」
「今!はなしを作っていませんか。
気がついたら岸にあがっていて」
息を吐いたら」
池の水があふれ出て」
取り残された魚がはねていたということや」
“ミツマタ”は女を連れて帰ったんや」
女の名は“おちょぼ”」
「なんで!そんな小さな可愛い名前でんの?
大男が小錦というても」
不細工な娘に美子とつけても法律に触れへん」
大きい持ちもの同士!悩みは共通」
試しにあてがってみたら」
「試さなくてもええと思いますけど。
こんなもんはたいてい試すことになったぁる」
ぴったりや!」
喜んだね!これぞ!互いに求めていたもんや」
ふたりは楽しく暮らしたとさ」
「めでたし!めでたし。
●
しかしな!」
面白くないのは“キティ”やな」
こんな三角関係は歴史になん度かある」
「まぁ!おまへんやろ!
江戸の根岸鎮衛という奉行が」
耳嚢(みみぶくろ)という」
書きものを残しておるが」
そこにこんな三角関係を書いておる」
そのときには怒った馬が女を蹴倒して」
かみ殺したとある」
でもな!“キティ”はやさしい馬」
家出したんやな」
泣いて!泣いて!泣きながら」
後ろ足を引きずって走ったんやな」
ここでもらい泣きせんかい」
股ケ池(ももがいけ)まできた」
今は桃の木の桃と書くけど」
昔は股(また)の字やったんやけどな」
股ケ池明神が哀れに思って」
池の中の無人島に住むようにしてくれた」
しかし“キティ”はどんどんやせてやつれて」
やがて死んだ」
適塾の塾生がやってきそうだったので」
股ケ池明神は龍神やったので」
自分の分身のヘビを 49 匹棲まわせた」
今!あの島をヘビ島と呼ぶのは」
あのときのヘビの子孫が棲んでいるからや」
股ケ池の横に神馬塚(しんめづか)があるやろ」
住吉大社の神馬の祀られている場所や」
明神さんのはからいで」
“キティ”の魂はそこへ入れてもらった」
毎年!正月の 7 日に」
白馬(あおうま)神事がある」
そこの神馬塚から」
2 万頭の馬の魂が列を作って行くわな」
「なんでそないに。
住吉大社ができてから 1,800 年やぞ」
歴代の神馬が 2 万頭いてもおかしないやろ」
列は 6 時間以上つづくな」
先頭が住吉大社に着いても」
まだ 6 時間待ってから!やっと出発や」
正月 7 日に行って!空を見てみ」
神馬塚からすみよっさんまで」
半分透けた馬の魂の列が見えるぞ」
“キティ”は神馬やないから」
一番後ろで歩いとる」
見えたら!手を振ってやれ」
●
“ミツマタ”と“おちょぼ”は」
10 人の子宝を夢見ていた」
あれこれ工夫していた」
「どんな工夫ですか?
48 手!裏表」
男の子がほしいときには」
タマも入れるとええというがの」
しかしな!サオが大き過ぎるので」
とてもタマまで入らないんやな」
努力してもこどもはできなんだ」
おまえのお母はんなんかすぐできたけどな」
「そうでんねん!
「わたいの誕生は祝言あげて 10 日目。
「早産やったそうです。
1 貫目の赤子のどこが早産やぁ!?」
ある日!仕事がなかったので」
ふたりで神さんめぐりに出かけたのや」
聖天さんから阿部野神社へ」
王子神社から安倍晴明神社へと」
安倍晴明神社の森で」
キツネとタヌキが昼寝をしておった」
飛田の森からピクニックにきておった」
『あ!あれはいつぞやの大マラ男。
振り回されて!痛い目にあったわい』
ん!?こどもが欲しいと祈っとるぞ』
『仕返しができまへんかな。
ようし!わし!』
あのイチモツをかみちぎったる!』
●
キツネは妖艶な女官に化けていうた」
あ~!わらわの名は葛の葉!安倍晴明の母じゃ』
こどもがほしいとな』
祈りなされ!お百度を踏みなされ』
きっとかなえられます』
おい!タヌ公!その甘酒を持ってきて』
60 度の焼酎を混ぜよう』
お百度を 1 度踏むたびに』
この霊水を 1 口お飲みなされ』
だましてふたりにキツい酒を飲ませたんやな」
やがてふたりはふらふら」
今や!わし!男を引き受けた』
タヌ公!嫁はんを頼むわ』
キツネは“おちょぼ”に化けて」
目が回っている“ミツマタ”を」
本堂の右手の陰へ誘導した」
“ミツマタ”の酔眼に“おちょぼ”を」
楊貴妃のように見えさせたんやな」
うふ!と甘えた顔をしたら」
もう!クラクラ興奮してきた」
キツネは逆立ちして!
股にこつまなんきん(勝間南瓜)をはさんで
どろ~ん!や」
「こつまなんきんてなんですか。
紀州街道沿いにあった勝間村(こつまむら)の」
特産のカボチャやな」
今東光がいうていたやろ」
小さくてべっぴんでもないけど味が最高」
“こつまなんきん”のような女がええと」
それはともかく!キツネは逆立ちしているから」
股間のなんきんが顔に」
股にある口が女性のあそこに化けた」
こんな可愛い“おちょぼ”に」
“ミツマタ”は興奮して、、、!」
キツネのあごがまたはずれた!」
開けた口に入ってきたイチモツを」
かみ切ろうとしたのやが」
巨大過ぎたもんが一気に」
ど~んと押し込まれたもんやから」
かむ間もなく!あごがはずれた」
タヌキは化けた“ミツマタ”の顔に」
中村鴈治郎の面影をちらちらさせて」
“おちょぼ”を本堂の左手に連れて行った」
鴈治郎というたかて当代の
背丈はないけど横幅はある鴈治郎やなくて」
水府が“頬かむりの中に日本一の顔”と詠んだ」
初代のええ男やで」
“おちょぼ”もこんなええ男の“ミツマタ”に」
ぼ~っとして!なんやな!」
「なんです?
した!」
しかしな!タヌキはその大きさにもてあまし」
8 帖敷きのタマまで全部押し込んだ」
●
安倍晴明神社の霊験あらたか!
やがて月満ちて!元気な男の子が生まれた」
イチモツもフツーの大きさだった」
『めでたい!めでたい!
しかし!産婆さんがぽつりというた」
『タマ!大きいでんなぁ!
『おとなになるころには
「8 帖敷きくらいになりはるんちゃいますか!
●
「長い!
そっちで 1/3 くらいにしてよ」
「エロ過ぎる!グロ過ぎる!
「オチが変。
「添削・改変不能。
「不採用。
夜も寝ないで!昼寝して作ったのに。
(敬称略)
「モバイル遊びをしているよ。
「三題噺(ばなし)知ってる?
なんとなく!」
鰍沢(かじかざわ)とか芝浜とか」
「明日までひとつ作ろう。
どうぞ」
「手伝ってよ。
どうして!私が!あなたの!」
お色気遊びに参加しなければならないの」
「妄想力豊かなあなたならすぐできるよ。
だいたい!大阪弁ができないし」
「それはいい!たたき台を作って。
「みっつの題は
「“羊羹(ようかん)” “安倍晴明” “氷” だよ。
「短いはなしでいいから!明日中にね。
なんだかねぇ!腑に落ちないけど」
それに」
三題噺のお題としては違うような気もするけど」
3 題の決まりは人!もの!場所じゃないの?!」
●
「伯父さん!こんにちは。
おお!清六か!みな!元気か」
「元気で毎日!伯父さんのうわさをしてます。
そうかぁ」
「もうぼちぼち死ぬやろと。
なんちゅう家や」
「お母はんなんか
「他人なら!おいど(尻)に
「でんぼ(できもの)できたいうて
「そうれん(葬式)を欠席すんのに
「ウチ!妹やさかい!行かんならんやろな
「とボヤいてます。
お母はんにいうとけ」
今に口に大きいでんぼができるぞ!」
ところで!おまえ」
まじめに仕事に行っとんのか?」
「毎日!橋のネキ(際)の花屋に。
そうか!花屋に勤めたんか」
「勤めてはないんですが。
なにしに行っとるんや」
「花を買いに。
なんや!それ?」
「花屋のおばはんの姪が泉州からきましてん。
「港でガッチョ(メゴチ)を開く
「仕事をしてたんやそうでっけど
「魚臭いのは嫌いやいうて
「大阪へ勤めにきましたんや。
「まぁ!可愛い。
「背丈はない代わりに横があって!可愛い。
「み~ちゃんという名も可愛い。
「自分のことを泉州弁でワシいいまんねん。
「それがまぁ!可愛い。
どこがやねん」
「そんで!みな!花を買いに行ってまんねん。
「町内のロクでもない若いもんがゾロゾロ。
おまえがいうな」
「わたいは毎日!菊の花を 1 本。
仏さんの花やないか」
「一番安い花はそれでんねん。
「貯めておけば伯父さんのそうれんに
「まにあいまっしゃろ。
ホンマに縁起の悪いことばかりいうやっちゃ」
●
「そんなんしてたら!み~ちゃんは
「源やんと仲ようなってしまいましたんや。
「遊び人のロクでもない、、、。
おまえがいうな!いえる立場か」
「源やん!ナニが!
「その!イチモツが大きいんですわ。
「あそこが大きいヤツは得でんなぁ。
「わたいかて山のようなマラが欲しいわ。
あんまり大きいのも困りもんやぞ」
弁慶と 小町はバカだ なぁかかぁ」
という川柳がある」
弁慶は生涯ただ 1 度だけ女性とナニしたと」
浄瑠璃の御所桜堀川夜討でいっとるがの」
最近の有力な説では」
ありゃ弁慶のナニが大き過ぎて」
1 回の試みであかんかったのやな」
「だれの説ですか?
わしの説や」
小野小町はあそこが小さ過ぎたんやな」
大き過ぎても!小さ過ぎても!どもならん」
伊予の道後の遊女屋の秘伝書の」
“おさめかまいじょう”には」
馬のようなナニを相手にする方法が書いたぁる」
ナニのほんの先だけ握り」
指で鍔(つば)を作り」
それ以上奥に行かんようにしておる」
それじゃ!男も女も面白いこともないわな」
ひとつだけうまくいったんのもあるけどな」
道鏡は 座ると膝が みっつでき」
道鏡は膝頭くらいのモノだったのや」
それを孝謙女帝がお呼びになったんや」
女帝はあそこが大き過ぎて」
相手をするもんがいない」
そこへぴったりやったんやな」
●
この“あべの”にもおったんや!昔」
「大マラでっか?
“夜走りのミツマタ”というてな」
普通の人は二股やな」
ナニが大き過ぎて三股に見えるんや」
恥ずかしいさかい!夜だけ仕事をしてたんや」
「ははぁ!伯父さんとおなじショーバイ?!
「ドロちゃん!
なにをいうのや!飛脚や」
急ぎの手紙やものを」
船場あたりから宵の口に出て」
その日のうちか!つぎの日の夜明けに」
届けておったんやな」
「堀江とか天満とかにですか?
そんなとこなら」
こども(丁稚)でも行けるわい」
もっと遠くや」
「豪州とか満洲とかですか?
ちっとは常識で考えられへんか」
堺や紀州や大和までやな」
大きなちんちんが揺れないように」
胸につけて」
さらしでしばりつけて走っていたんや」
「しかし!夜中は怖いでしょうなぁ。
堺筋から南に紀州街道を行くと」
飛田(とびた)の森がまず怖い」
「あっこは怖いことおまへんで。
「昼間のようにぼんぼりさんがついていて
「きれいなおべべのね~ちゃんが
「スヌーピーを持ってにっこり。
「ふしぎにムーミンやどらえもんの
「ぬいぐるみを抱いてないですね。
「ああ!やり手のおばはんが袖を引くの!
「あれ!怖いでんなぁ。
それは今の新地(遊廓)やないか」
そんなとこ!行かんでもよろし!」
そのぼんぼりさんの以前は暗い森やったんや」
昼間でも暗い」
ちょっと木が切れておるとこは」
欠けた墓石がごろごろひっくり返っていてな」
墓石のないものは骨がさらされていたんや」
狐狸妖怪(こりようかい)の巣やった!」
「ははぁ!まだ食(く)たことおまへん。
「どんな味でんの?
なんや!?」
「こおりようかん!
なにが氷羊羹や」
狐狸!つまりキツネとタヌキやがな」
「伯父さん!え~ご使(つこ)たらあきまへん。
「わたい!義務教育を半分しか出ておりまへん。
4 年半かいな」
「そりゃ横に半分。
「わたいは縦に半分。
どんな縦や?」
「給食を食べたら学業は終わり。
「昼から仕事に行ってました。
エラいなぁ」
「柿や芋の収穫。
お百庄さんのてったい(手伝い)か?」
「こっそり!見つからんように収穫です。
「ときどき不細工な顔の番犬が追いかけてきて
「かぶられました。
そりゃドロボーやがな」
「それで!義務教育!縦に半分。
●
飛田の森でキツネとタヌキが」
夜食の冷凍ネズミをかじっていたんやな」
「なんで冷凍ですか?
冷凍食品はときどき投げ売りをするやろ」
そのときまとめて冷凍ネズミを」
買(こ)うておけば家計が助かる」
キツネとタヌキの夜の楽しみは」
人間をおどろかすことや」
『あ!人間!きましたで。
よっしゃ!わし!お岩さんをやるわ』
タヌキはひとつ目小僧をやっとくれ』
うらめしや~!』
『出たな!妖怪ども!
“ミツマタ”は胸のさらしをほどいて」
イチモツを取り出し」
つかんでグルグル振り回すと」
グングン伸びるんじゃな」
「どんなちんちんでんの?!
西遊記の孫悟空の如意棒」
意のままにどんどん伸びるという棒」
あれや!あれはイチモツという説が有力や」
「だれの説です?
わしの説や」
富永一朗のチンコロ姐ちゃんを知っとるやろ」
姐(ね~)ちゃんは」
長いおっぱいを振り回して」
投げ縄に使ったり!ブランコをしていた」
あれや!チンコロの“チンコ”バージョンやな」
“夜走りのミツマタ”の太い雁首(かりくび)が
キツネはあごにあたって!コ~ン!」
あごがはずれて救急病院行きや」
タヌキは頭にあたって!
そのまま朝までタヌキ寝入りや」
●
ある日!まだ少々明るいうちに」
堺の駿河屋で仕事が終わったんやな」
後に与謝野晶子が生まれた大きな和菓子屋や」
そこの隠居が」
あんたはいつも律儀に働いとる』
感心して見てるんやで』
他の飛脚と違い!ええ仕事しとる』
預かった手紙は万が一濡れないように』
油紙に包み!桐の箱に納めて』
ランドセルに入れて背負って!エラいなぁ』
「ランドセルがありましたんか?
竹ひごで自分で作ったんや」
相場で少々儲けた』
ひとり占めするのはムシが好かん』
みんなにご祝儀を渡していたんや』
あんたももろうておくれ』
『それは困ります。
『私はお宅でお雇いいただいてはおりません。
と!遠慮したんやな」
「そんなら!わたいがもらいます。
「今から行(い)てきます。
もう!駿河屋はない!」
道路になっとるわい」
それでも隠居は無理に受け取らせたんやな」
“ミツマタ”の稼ぎの 1 月分ほどの金額や」
「ホンマにおまへんのか!駿河屋!
まじめに働いてないもんには」
運が回ってこんわい」
花屋のおばはんに祝儀でももらえ」
住吉大社の前の浜まで帰ってきたとき」
「すみよっさんに海!おまへんで。
高灯篭のあるあたりは!海やったんや!昔は」
そこに嫌がる馬を引いている男がいたんや」
聞いてみると」
馬は溝に後ろ足をはさんで」
折れはしなかったが曲がってしまい」
労働できなくなったから」
緒方洪庵先生のもとへ連れて行くというんやな」
「なんで洪庵先生でんの?
洪庵先生の適塾では」
あらゆる先端の学問を勉学していたんや」
蘭学!医学!今でいう化学」
漢学!易学!数学!そろばん!ピアノにバレエ」
「ええ加減いうてまへんか?
医学の勉強の解剖がしたいんやな」
人間はできないから!なにか動物でやるわな」
適塾のまわりに野良犬も野良猫もいなくなり」
なんでもいいから動物をほしがっていたんや」
塾頭の福沢諭吉さんに預けたら」
熊でも鹿でもすぐばらばらにしてしまい」
上肉をももんじやに売っていたんや」
引かれていく馬が可哀そうになり」
“ミツマタ”はゆずってくれというたんや」
『ここに少々のおカネがあります。
『これでいかがでしょうか。
そんなにぎょうさんはいりまへん』
わしかて鬼やない』
これも仕方なくしているんや』
その半分だけでゆずりまひょ』
『あの!馬の名は?
キティという牝馬や』
「伯父さん!おかしいでしょ?
「キティはニャンコでっせ。
そんなん知るか!」
猫にポチとつけても」
犬をミケと呼んでも逮捕はされへん」
お熊ばあさんかてクマやない」
キティのキは貴婦人のキ」
ティは貞女のテイと書くんや」
「ほんまでっかぁ?
●
さて!どうしたらええもんやろと」
“天下茶屋の聖天さん”の森で」
夜明けまで考えたんやけど」
ええ知恵が浮かばず」
お寺の和尚さんに相談したんやな」
そのころの聖天さん(正圓寺)は」
海沿いを通る紀州街道から」
上町台地の上を走る熊野街道までの」
広い境内やったんや」
吉田兼好が藁(わら)を打っとった山や」
「なんで藁を打っとったんです?
隣のおっさんの頭を打ったら怒られるやろ」
和尚が熊野街道沿いの」
ゆえあって後鳥羽上皇から別れてきた」
松虫・鈴虫姉妹の隠棲していたあたりに」
住んだらええというてくれたんや」
『松茸を少々採って行くのはかまわんが
『たきぎ用に木を伐ったり
『壁土用に山を崩すとんでもない輩がおる。
『それの見張りになりますやろ。
聖天さんは松茸山やったんや」
「知らんかった!すぐ採りに行きまっさ。
今!どこに山があんねん」
みんな家が建っとるやないか」
だいたい赤松が 1 本もなくなっとる」
そんで“ミツマタ”と“キティ”は」
仲よく暮らしていたんや」
寒いとき!抱き合って寝ていたら」
できたんやな」
「でんぼですか?
おまえのお母はんとちゃうぞ!」
男と女のアレや!」
馬のようなイチモツと!ほんまもんの馬や」
ぴったりや」
ひとりと 1 頭は新婚夫婦のように」
毎日抱き合っていたんやて」
「めでたし!めでたし。
●
ある月明かりのとき」
“ミツマタ”は熊野街道を帰っていたんや」
万代池(ばんだいいけ)まできたとき」
池のほとりの陸(おか)に」
コイやフナやナマズや」
ウナギやテナガエビがはねていたんや」
「すぐ!行きます!まだおりますやろか。
なんでもすぐ行くな!昔のことや」
“ミツマタ”が池にもどしてやっとると」
向こうでも魚を助けている女性がおった」
聞いてみると悲しい運命」
嫁ぐたびに帰されていたんや」
あそこが異常に大きいんやな」
4 番目の婿さんなんかあそこに落ちて」
引きあげるのに」
20m アームのクレーン車を呼んだほどや」
そんで世を悲観して」
万代池に身を投げて死のうとしたんや」
ところが途中で浮きあがり」
思い切り息を吸ったら」
池の水がガバガバ!」
みんなあそこに吸い込まれたんや」
「今!はなしを作っていませんか。
気がついたら岸にあがっていて」
息を吐いたら」
池の水があふれ出て」
取り残された魚がはねていたということや」
“ミツマタ”は女を連れて帰ったんや」
女の名は“おちょぼ”」
「なんで!そんな小さな可愛い名前でんの?
大男が小錦というても」
不細工な娘に美子とつけても法律に触れへん」
大きい持ちもの同士!悩みは共通」
試しにあてがってみたら」
「試さなくてもええと思いますけど。
こんなもんはたいてい試すことになったぁる」
ぴったりや!」
喜んだね!これぞ!互いに求めていたもんや」
ふたりは楽しく暮らしたとさ」
「めでたし!めでたし。
●
しかしな!」
面白くないのは“キティ”やな」
こんな三角関係は歴史になん度かある」
「まぁ!おまへんやろ!
江戸の根岸鎮衛という奉行が」
耳嚢(みみぶくろ)という」
書きものを残しておるが」
そこにこんな三角関係を書いておる」
そのときには怒った馬が女を蹴倒して」
かみ殺したとある」
でもな!“キティ”はやさしい馬」
家出したんやな」
泣いて!泣いて!泣きながら」
後ろ足を引きずって走ったんやな」
ここでもらい泣きせんかい」
股ケ池(ももがいけ)まできた」
今は桃の木の桃と書くけど」
昔は股(また)の字やったんやけどな」
股ケ池明神が哀れに思って」
池の中の無人島に住むようにしてくれた」
しかし“キティ”はどんどんやせてやつれて」
やがて死んだ」
適塾の塾生がやってきそうだったので」
股ケ池明神は龍神やったので」
自分の分身のヘビを 49 匹棲まわせた」
今!あの島をヘビ島と呼ぶのは」
あのときのヘビの子孫が棲んでいるからや」
股ケ池の横に神馬塚(しんめづか)があるやろ」
住吉大社の神馬の祀られている場所や」
明神さんのはからいで」
“キティ”の魂はそこへ入れてもらった」
毎年!正月の 7 日に」
白馬(あおうま)神事がある」
そこの神馬塚から」
2 万頭の馬の魂が列を作って行くわな」
「なんでそないに。
住吉大社ができてから 1,800 年やぞ」
歴代の神馬が 2 万頭いてもおかしないやろ」
列は 6 時間以上つづくな」
先頭が住吉大社に着いても」
まだ 6 時間待ってから!やっと出発や」
正月 7 日に行って!空を見てみ」
神馬塚からすみよっさんまで」
半分透けた馬の魂の列が見えるぞ」
“キティ”は神馬やないから」
一番後ろで歩いとる」
見えたら!手を振ってやれ」
●
“ミツマタ”と“おちょぼ”は」
10 人の子宝を夢見ていた」
あれこれ工夫していた」
「どんな工夫ですか?
48 手!裏表」
男の子がほしいときには」
タマも入れるとええというがの」
しかしな!サオが大き過ぎるので」
とてもタマまで入らないんやな」
努力してもこどもはできなんだ」
おまえのお母はんなんかすぐできたけどな」
「そうでんねん!
「わたいの誕生は祝言あげて 10 日目。
「早産やったそうです。
1 貫目の赤子のどこが早産やぁ!?」
ある日!仕事がなかったので」
ふたりで神さんめぐりに出かけたのや」
聖天さんから阿部野神社へ」
王子神社から安倍晴明神社へと」
安倍晴明神社の森で」
キツネとタヌキが昼寝をしておった」
飛田の森からピクニックにきておった」
『あ!あれはいつぞやの大マラ男。
振り回されて!痛い目にあったわい』
ん!?こどもが欲しいと祈っとるぞ』
『仕返しができまへんかな。
ようし!わし!』
あのイチモツをかみちぎったる!』
●
キツネは妖艶な女官に化けていうた」
あ~!わらわの名は葛の葉!安倍晴明の母じゃ』
こどもがほしいとな』
祈りなされ!お百度を踏みなされ』
きっとかなえられます』
おい!タヌ公!その甘酒を持ってきて』
60 度の焼酎を混ぜよう』
お百度を 1 度踏むたびに』
この霊水を 1 口お飲みなされ』
だましてふたりにキツい酒を飲ませたんやな」
やがてふたりはふらふら」
今や!わし!男を引き受けた』
タヌ公!嫁はんを頼むわ』
キツネは“おちょぼ”に化けて」
目が回っている“ミツマタ”を」
本堂の右手の陰へ誘導した」
“ミツマタ”の酔眼に“おちょぼ”を」
楊貴妃のように見えさせたんやな」
うふ!と甘えた顔をしたら」
もう!クラクラ興奮してきた」
キツネは逆立ちして!
股にこつまなんきん(勝間南瓜)をはさんで
どろ~ん!や」
「こつまなんきんてなんですか。
紀州街道沿いにあった勝間村(こつまむら)の」
特産のカボチャやな」
今東光がいうていたやろ」
小さくてべっぴんでもないけど味が最高」
“こつまなんきん”のような女がええと」
それはともかく!キツネは逆立ちしているから」
股間のなんきんが顔に」
股にある口が女性のあそこに化けた」
こんな可愛い“おちょぼ”に」
“ミツマタ”は興奮して、、、!」
キツネのあごがまたはずれた!」
開けた口に入ってきたイチモツを」
かみ切ろうとしたのやが」
巨大過ぎたもんが一気に」
ど~んと押し込まれたもんやから」
かむ間もなく!あごがはずれた」
タヌキは化けた“ミツマタ”の顔に」
中村鴈治郎の面影をちらちらさせて」
“おちょぼ”を本堂の左手に連れて行った」
鴈治郎というたかて当代の
背丈はないけど横幅はある鴈治郎やなくて」
水府が“頬かむりの中に日本一の顔”と詠んだ」
初代のええ男やで」
“おちょぼ”もこんなええ男の“ミツマタ”に」
ぼ~っとして!なんやな!」
「なんです?
した!」
しかしな!タヌキはその大きさにもてあまし」
8 帖敷きのタマまで全部押し込んだ」
●
安倍晴明神社の霊験あらたか!
やがて月満ちて!元気な男の子が生まれた」
イチモツもフツーの大きさだった」
『めでたい!めでたい!
しかし!産婆さんがぽつりというた」
『タマ!大きいでんなぁ!
『おとなになるころには
「8 帖敷きくらいになりはるんちゃいますか!
●
「長い!
そっちで 1/3 くらいにしてよ」
「エロ過ぎる!グロ過ぎる!
「オチが変。
「添削・改変不能。
「不採用。
夜も寝ないで!昼寝して作ったのに。
(敬称略)