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松山神社 初子の日の小松引き [わが街・大阪ブギウギ]

阪急京都線の相川駅で降ります。

安威川と神崎川の合流場所ですから
合い川というのでしょうか。
ホントはどうか知りませんよ。

神崎川に架かる小松橋を渡ります。
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資生堂の工場だらけの中を抜けると
春を待つ梅の木がある
きれいな神社がありました。
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松山神社ですね。

阪急電車が決めている沿線三天神のひとつ。
あとふたつは長岡天満宮と服部天神宮。

天満宮だ!天神宮だ!?
ややこしや!と思っていたら
ここはどちらもないですが。

でも!天満宮と書かれた灯篭に扁額。
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菅原道真を祀っていることは
確かでしょうけど。



このあたりは東淀川区小松。
「小松」という地名は大変古いそうな。

「小松」ですか。

あ!?唐突ですが。

「雪嶺の襞濃く晴れぬ小松曳
(せつれいのひだこくはれぬこまつひき)

杉田久女の句にありましたが。

今日(2020/01/10)は
今年最初の子(ね)の日。
初子(はつね)の日。

「子(ね)の日しに都へ行かん友もがな

松尾芭蕉の句。

都に「子(ね)の日」をしに行きたい!?
「小松引き」の行事のことですね。

正月初子 (はつね) の日には
野に遊び小松を引き抜き
宴に興じるといいます。
ま!風雅な世界の人は。

だから「初子(はつね)の日」と
「小松引き」は季語ではおなじもの!?
平安時代から始まったものらしい。

ここは
その野遊びがあったところ?!

ではなさそうです。
道真が大宰府に行く途中に立ち寄ったとき
生い茂る「小松」の景観に心動かされ
歌を詠んだからだといいます。



道真はさておいて
「初子(はつね)」をもう少し。

向井去来の句も発見。

「ひとり寝も能宿とらん初子日
(ひとりねもよきやどとらんはつねのひ)

旅の身には愛しい人もそばにいないから
せめてよい宿の
よい部屋で寝たいものだという句意?!

初子(はつね)の日は
男女同衾(どうきん)の日でも
あったのでしょうか。

俳諧七部集大鏡に
「初子(はつね)の日には
「男は女松に腰をすり
「女は松ふぐりに心引く
と書いてあるそうな。

私の脳細胞の処理能力は越え
どんどん深い沼に落ち込んで行くので
このあたりで撤退しますが
あ!
「松ふぐり」とは松笠のこと?!

「ふぐり」は
陰嚢(いんのう)のことですよね。

なるほど!形を見れば。

「松陰嚢(まつふぐり)」が
なまってきて
「まつぼっくり」に変わったのかも。

なかなかキワどいことばなのに
今では児童も少女も使っていますね。



私の机上に長い間
「まつぼっくり」がひとつあります。
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長さが 13cm ばかりあるので
拾ってきたのでしょう!忘れましたが。

初子(はつね)の日。
たぶん!今日も発情している
アラフォー(around 40)のおね~さん方の
だれかにあげましょうか。

故事にちなんで
すりすりしてください。

いや!すりすりするのは男のほうでしたか。



乞食井月の句。

「野気色(のげしき)の
「千代にわりなき子の日かな

思いは千年をかける子の日。

昨日今日の恋のわずらいに
すりすりするなんて!小さい!ちいさい。



(蕉門名家句選/堀切実編注/)参照
(敬称略)
タグ:初子
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