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映画 クシナ 男子禁制 女護ケ島 [活動写真]

映画「クシナ」を鑑賞します。

「女だけの集落」
「秘密の共同体」の映画だとか。

そんなクニが日本に!いや!
世界に現存可能でしょうか。

私の乏しい知識の中に
いくつかあるものは
大昔(?)のはなしですが。

井原西鶴の「好色一代男」の最後は
世之介が
「女護ケ島(にょごがしま)」に向けて
船出しました。

落語にも女だけの島
「女護ケ島」がありましたね。

古い映画の「アマゾネス」は
女だけの
武力に秀でたアマゾン国の物語でした。

健全な男なら 1 度のみならず
メスを 100 頭ばかり囲って暮らす
トドのオスのハーレム状態を
夢見ることと思います。

白楽天の長恨歌にうたわれた
「後宮佳麗三千人」や
徳川将軍の大奥を想像するに
かたくないような。知らんけど。



世之介は生殖活動!やる気満々。
大量の「床の責め道具」を積み込みます。

ドジョウ!ごぼう!山の芋!たまご!
これは性機能が増強できると
思われていた 17 世紀の食品ですね。

精力剤か地黄丸!女喜丹や
食べるのかどうするのか
丁子の油!山椒薬!いのこずちの根!
綿実!唐辛子の粉!等々。

各種張形!春画!をはじめ
オランダ糸とか
どんなふうに使うものか
浅学なものには分からないもの多数!
リライトするのも疲れるほど
たくさんの「床の責め道具」を積んで
「つかみどりの女をみせん」と
船出して行きました。

西鶴も論文が書けるほど
よくまあ考えつき!調査したものです。

好色一代男はそこで終わり。
その後!
世之介はどうなったのか分かりません。



しかし!
男女そろっていて
人口の年齢構成が
ピラミッド型になっていないと
クニの維持ができないでしょう。

どうして人(ここでは女人)を
増やすのですか。

落語の「女護ケ島」では
金銀の扇子で
「神国の風こい」といってあおぐと
子種が飛んでくるのだそうな。

アマゾネス国では
ギリシャ軍団の最強兵士から
子種を買うのだそうな。

それで生まれた男の子は捨てて
女のクニを維持するのだとか。



映画「クシナ」は現代のはなしですがね。

これが難解!頭の悪いものには。
まじめにりくつで考えたらおかしい。

歩いてなん日もかかる山奥の
人の知らない廃村のようなところに
女のクニがあるというのです。

インフラの整備されていないところで
10 人足らずといえ生活できますか。
農業のような自給自足もしていないし。

私たちは!ちょっとそこまで
たとえばシンガポールあたりに
3 泊の観光旅行するのに
引きずって歩くほどの荷物だったり。

わずかな山中のテント生活に
どれだけの準備をするか。

隠れて永住するなんて気が遠くなるほどの
物資が必要です。
「チリ紙」だけでもどれだけ必要やら。

腰みのひとつで山中を走って
猿と競い合って生活する訳ではなさそうです。
みなさん!きれいな服を着ています。

主人公の少女のクシナは
この集落で育ったようですが
ウォークマンで音楽を聴いていました。
blog91.jpg

「不思議の国のアリス」のような
ファンタジーならそれでもいいのですが
母子の葛藤が前面に出て
私には暗くて!まったく分かりません。
知りたくないというのが本音かも。
すみません。



クシナは 14 歳の設定。
演じたのは当時 9 歳だった
「郁美カデール」だとか。

どんな出自の女優か知りませんが。

サインはこれ。
blog92.jpg

5 年前の撮影だそうです。
ということは
今!その設定の 14 歳。



願わくば
世之介の船出の後
女護ケ島を描いた映画を観たいもの。

たぶん!世之介は
女人国に着く前に
大海原で沈没しているでしょうけど。



(井原西鶴作/好色一代男/
   暉峻康隆校注訳/)参照
(敬称略)
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