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徒然草の友 強精薬あり [わが街・下駄ばきドドンパ]

聖天山(しょうてんやま)公園の中に
モヒガン刈り(?)があります。
blog51聖天山.jpg

塚!?
墳丘?!

出土した土器とかで
6 世紀ごろの築造のようですから
古墳時代の古墳に間違いないのかな。

でも!
あの程度の部分的な保存なら情けない。
もう!なくしてもいいのでは。

公園のそばにある
正圓寺(大阪市阿倍野区)は
桜花に囲まれていました。
blog52正圓寺.jpg

本堂の前に「聖天山山頂」の碑があります。
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このあたりは円墳か
前方後円墳だったかは分かりませんが
大きな丘はみんな正圓寺の境内だったのかも。

裏から入山したので
表参道のほうへくだります。

にゃんこが指すほうは
吉田兼好の古跡がありましたね。
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しかし!石垣と垣根と鉄柵。
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見せたくはないようです。

1 番右の石碑は「兼好法師、、、」と
読めないこともないですが。

兼好がこの山で隠棲していたとき
藁(わら)仕事をするために使った
藁打石(わらうちいし)が
伝えられています。

柵のすき間からのぞいても
そんな石だらけですが
「大聖歓喜天」の碑の礎石がそうらしい。
blog56.jpg

長い間に古墳も形がなくなれば
正圓寺は江戸時代の元禄のころ
移築されてきたそうですから
あまり深く考えるのもやめますか。



隠棲はすてきじゃないですか。
可能ならしたいもの。

でも!友がほしかったのか
兼好は徒然草に
「友」について書いていますね。

友とするには
適当でないものが七つあるとか。

「一つには高くやんごとなき人

一つには身分の高い人ですね。
住む世界の違う人とは
たしかにつきあいしにくい。

「二つには若き人

“若き”とは思慮の浅い人のことかも。

「三つには病なく身つよき人

丈夫な人はだめなんですね。

少し解釈が違うかも知れませんが
私の周囲にいた体力自慢の人たち!
ラグビー選手だったとか
剣道なん段だとかいう人たち!
体力に過信してがんを患ったり
ふたのはずれたマンホールに落ちて
死んだりしていますね。

「四つには酒を好む人

「五つには武く勇める兵(つはもの)

五つには勇気にはやる武士ですね。

「六つには虚言(そらごと)する人

つまりうそつきの人。

「七つには欲深き人

なるほど!含蓄のあることばです。

では!いい友とはなんでしょう。

「よき友三つあり

「一つには、物くるる友

ははは。正直な。

「二つにはくすし

くすしとは医者かな。

「三つには知恵ある友



江戸時代に「吉原徒然草」なるものが
刊行されています。

徒然草のパロディを書いたのでしょうけど
無学なものには
独立した力作に思えてしまいます。

上記の「友」の七か条に対比して
「腎薬によきもの七つあり
という記載がありますね。

“腎”とはその昔は生殖器をも指しますか。
つまり“腎薬”とは強精薬のことでしょう。

「一つには地黄丸

漢方の地黄と
秘伝の薬を調合したものでしょう。

「二つには玉子
「三つには鰻(うなぎ)
「四つにはどぢやう

“どぢやう”はドジョウ(泥鰌)!
ちなみに“どぜう”と書くのは
あるドジョウ料理店の勝手な表現です。

「五つには蛤(はまぐり)
「六つには山のいも
「七つには牛蒡(ごぼう)


池波正太郎作の小説「剣客商売」の
主人公の秋山小兵衛の女房のおはるが
40 歳年上の夫の小兵衛に
食べさせているような食品ですね。

年若い妻を持つと夜が怖い。はは。

あしきものも三つあるそうな。

「一つにはくわゐ(慈姑)
「二つにはさんせう(山椒)
「三つにはにんにく(大蒜)

よきものは分かるような気がするのですが
悪いものはよく分かりません。



(徒然草/今泉忠義訳注/)
(吉原徒然草/上野洋三校注/)参照
(敬称略)
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