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250円のカレー 西成のディープスポット [食い逃げ未遂]

知る人ぞ知る南海・汐見橋線。
知っていても
乗車した経験はない人が多いはず。
都会の中の過疎地(失礼!)線。

その西天下茶屋駅前の周囲は
小さな家(失礼!)がひしめいていて
通路や道路が迷路のようで
侵入者を拒否しているかのようです。

でも!さすが!大阪です。
商店街にはアーケードが設置されています。
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その商店街がこれまた迷路のよう。
いくつかの商店会が
複雑にくっついているようです。

右に延びているのは銀座商店街。
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左からぶつかっているのは
西天商店会と書いてあります。

ん?!
「銀座」のほうにさがっている看板灯に
「喫茶 マル屋」!
「西天」には「喫茶 マルヤ」とあります。

つまりこの角店は喫茶店。
「まるや」でしょうけど
この屋号の違いはなんでしょう。

こういうと
どちらでもいいではないか!
小さな人間だ!といわれたりしますが
屋号とか人名とかには
こだわりと誇りがありませんか。

ほんのわずかな違いでも
コンピュータは別ものと判断しますよ。

とても古そう!いや!歴史がありそう。

一瞬!もう営業していないのかと
錯覚してしまうほど!
静寂感が包んでいます。

メニューが出ていました。
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肉うどん 250 円。
160 円コーヒー。
カレーライス 250 円。

この描写!ただものではありませんな。
絵心がないとこうはいかないかも。

このメニューのボードの下にさげている
たなばたの笹飾りの短冊みたいなものは!?
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これもメニュー!
短冊(!)の中には変色して
破れて文字がよく読み取れないものも。

恐いもの見たさと
安価なことに魅かれて
その「マル屋」か「マルヤ」に入ります。

入り口でころびそうになりました。
骨董品の!いや
建てつけの悪いドアじゃないですか。

店内は半世紀前の喫茶店といったところ。

入店しても
主人らしい老人がなにもいいません。

とりあえず!なにかいおう。

「カレー!ください。

こちらをみつめているだけで
なにも答えません。
あせりますね。

ええい!もうひと声!
「肉うどんもお願い。

でも!黙ったまま。

「カレーと肉うどんね!

私が復唱すると
「ひとりならふたりがけ」
やっと!老店主(たぶん!)は
ひとこと!しゃべりました。

他に客がいる訳でもないのに
狭いところに座れと!?

足音もなくカレーを運んできました。
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ぼそりと「500 円」

100 円玉を 5 個出すと
黙ったまま受け取って行きました。

カレーを食べ終えると
肉うどんを持ってきました。
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やっぱりなにもしゃべりません。

近所のおばちゃんらしい人が
コーヒーを飲みにきました。

「あのアキエさんはあかんわ」

と!おばちゃんがいうと

「気楽なもんやな!花見したそうやで」

と答えて!しばらく話しています。

普通の会話でもできるんや。

でも!そんなに
しゃべりたいことはないようです。

それにしても
異次元の世界に迷い込んだような気分。

私が異国の怪しい人に見えたのかも。
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