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ひっつき虫の闇の中でひそむ日々 [手のひらを太陽に]

私の気になる(?)雑草のセンダングサ。
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痩果(そうか)が放射状になり
ひとつひとつの果実の先に逆とげがあり
動物が触れると!
動物でなくても布が触れても!
取りついてしまいます。
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いわゆる!ひっつき虫・くっつき虫です。

花を見るとコセンダングサとかなんとか
いわれる種類かも知れませんが
私の周囲にはこの草ばかりです。

JRの高架線の下の
あまり人通りのないところに
このひっつき虫のブッシュがありました。
昨年は。

私が落とした種子から
増えたのかも知れませんが。

それが今年は寂しい。
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茂みから出て
舗装路に生えているものはいます。
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こんなところにいると
踏まれたり!折られたり!
抜かれたりして!危険なようですが
種子を委託するには
前に出なければはなしにならないのかも。

生存には条件の悪そうな
わずかな舗装の切れ目でも
この草には適地でしょうか。

ところで!この植物は
生存場所を移動して行く
習性があるものでしょうか。

明日香村の鬼の雪隠(せっちん)から
西に行けば
栴檀草(せんだんぐさ)街道があります。
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私が勝手に命名して
だれにもいってはいないのですが。
センダングサが
これでもかというほど生えています。

初冬には逆さとげの槍だらけ。
毎年この風景ということは
生存場所を移動する習性はないのかな。



寄せ集めのハイキングのとき
休憩中に手持ちぶさた(?)に
ひとりのご老体といっしょに
センダングサの実を採っていたら
高齢のおね~さんが「私も採ろう」と参加。

「これ!ひっつき虫ですよ」

「ええ~っ!?」
「コスモスの種じゃないの!」

「ん!それいいね」

ご老体がいいます。

「このタネ!」
「酢豆腐さんにあげたらどう?!」

ある自信家のおじさんがいます。
なんでも!かんでも
知ったかぶりで
威張っている(?)人ですが。

酢豆腐とは落語の演題の「酢豆腐」にある
半可通(はんかつう)の人のこと。
通人ぶる人のことです。
上方落語では「ちりとてちん」かな。

邸宅(?)の庭で
園芸をしているそうな。
花作りの名人らしい。
自称ですが。

庭は失礼ながら
猫の額と形容できるほどの面積です。

猫の額だろうが
犬のしっぽだろうが
庭があるのはすごいことですがね。

そのおじさんにコスモスの種だといって
あげたらどうかというのです。

面白い案ですが
だれが渡すんですか!?
しゃれが通じるような人ですか!?
バレた時点で!殺されますよ。



コーヒーの空き缶に
センダングサの種を入れておいたのですが。
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そして
自転車の網かごに置いていたのですが。
置いてからたぶん!ひと月以上。
酢豆腐氏に渡すなんてこともできず。

ふたを開けると
か弱いクモの糸がいびつに張られています。

やれうれしや!
といったかどうか知りませんが
小さな虫が飛び出てきました。
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速い!速い!

とても 1 万円で買って!故障だらけの
コンパクトカメラでは追えません。
ピントが合うことはありません。

横向きの画像を見ると
クモのようですが。
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あわてているうちに
クモはどこかに消えてしまいました。

長い間!真っ暗いところにいて
自転車が走るたびに不規則に揺られて
エサもなく
よくまぁ!生存していたものです。

もしかして!なにか他に虫が
ひっつき虫についてきていたのかも。



それで注視してみると
あの虫に似たクモが
センダングサの周囲にいますね。

草と虫と
どんな相関関係か知りませんが。

ひとには好かれそうもないひっつき虫の
その闇にひそんで欲望に耐える虫。
それらがみな!他人のようにも思えなくなり
初冬の風に吹かれています。
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