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ある愛の風景を観た [活動写真]

「私と結婚したら」
「私の肉体とあなたの頭脳を持つ」
「すばらしいこどもが生まれる」

というジョークを聞いたことがあります。

「私」は肉感的女優のマリリンモンロー
「あなた」は偉大な物理学者のアインシュタイン
でしたか?!

実際にあったはなしなのか
映画(そんなイギリス映画があったような)の
脚本なのか
お笑いのネタなのか
それとも!別の男女の実話なのか
浅学にして私には分かりませんが。

オチは
「しかし!私(学者)の肉体に」
「あなた(女優)の頭脳を持つ」
「こどもができたら大変だ」



「女優はインテリ好き」という
格言(?)があるとか!ないとか。
ウソかマコトか大女優は学歴と教養と過去の素行に
劣等感を持っているからだとも。

まあ!そういえば
映画監督やら作家やら医者やら
インテリそうな男性になびいている
日本の女優がたくさんいますね。



「リヴ&イングマール ある愛の風景」という
映画を観ました。

天才といわれた映画監督と
大女優とのドキュメント・ラブストリィだとか。

イングマール・ベルイマン(1918 ~ 2007)監督は
すでに 89 歳で鬼籍に入っています。

映画の骨子というか!
大部分は老いた女優
リヴ・ウルマン(1938 ~ )の告白です。

46 歳の監督が
25 歳の女優を口説いて同棲。
娘をもうけたのですが
5 年で別れます。

その後!監督が死ぬまで
愛し合い!思い合っていたというもの。



途中からイヤになりました。
映画館を出ようと思いました。

「くだらん!」
私の感性ではね。

どうみても!監督は超の字のつく
強度のマザコンです。

21 歳下の小娘に「母」を要求。
自分の娘!幼児と張り合って妻を独占したり
あらゆるものに嫉妬!
かの女の過去にもジェラシー。

こんなオトコ!大嫌い。私はね。

別れてせいせいするはずなのに
女優はつながりを断たないんですねぇ。
私は!ただ!あきれるだけ。



観る前には
大女優の田中絹代(1909 ~ 1977)と
大監督の溝口健二(1898 ~ 1956)のような
仲かと思いましたが。

田中絹代は淫乱だそうです。
あ!失礼なはなしですが
新藤兼人が「小説 田中絹代」や
映画「ある監督の生涯」で
繰り返し述べていますがね。

「常にだれかを好きになっていたい」とかで
共演者にはすぐ惚れる!

共演者が拒否すれば監督に!撮影所所長に!
また!キャメラマンに!野球選手に!
手あたりしだいに関係を結んだらしい。

「ある監督」とは溝口健二。
この監督もまた放蕩(ほうとう)のかぎりを尽くし
淫乱においては人後に落ちないようです。

この時代の監督はみな似たような人ばかり。
性病持ちを勲章にしている人ばかりだったとか。

そんなふたりが
昭和 15 年(1940 年)に出会っています。

新藤兼人の見解では
田中絹代のピークは 20 代だそうですから
下降線上のときの出会い?!

それから溝口が死ぬまで愛し合い
尊敬し合っていたようですが。
田中いわく!
溝口とは「スクリーン上の夫婦」だけだったとか。

あのふたりがね!?
ホントでしょうか!にわかに信じられませんが。



閑話休題。

「ある愛の風景」という
日本語タイトルに魅かれて入場したのですが。

ロマンチックな私は(ホントーです)
章子怡(チャン・ツィイー)の映画デビュー作の
「初恋のきた道」のような
さらさらと季節が流れる
海や山の風景を描いていたのですが。

北欧の暗い海くらいしかありませんでしたね。



面白くない。



(敬称略)
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