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菅笠の里 スゲの田あり [草のゆかり]

菅(すげ)の田んぼがありました。
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深江(ふかえ)菅田だそうな。
昔!深江村だったから。
今は大阪市東成区という住所ですが。

スゲ(菅)なんか
日本各地の湿地に
自生しているものではないのですか。

田んぼに植えるような
品種のスゲがあるのでしょうか。
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ここのスゲで
良質な菅笠が生産されていたようです。

江戸時代には伊勢参りが盛んになり
大坂を出るときにまず
ここで菅笠を買って旅立ったとか。
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田んぼのそばに深江郷土資料館がありますが
教えをこいたくても!閉まっています。



なんの変哲もない道ですが
「すげの道」と名づけられた道をたどれば
右に釜師・角谷家があります。
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人間国宝の
河内鋳物師(かわちいもじ)角谷一圭の生家。

左に深江稲荷神社。
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「深江菅笠ゆかりの地」とあります。

「摂津笠縫邑(かさぬいむら)跡」の碑も。

大和の笠縫氏が良質のスゲを探して
この地に移住してきたといわれています。

この地は河内湾から河内湖になり
長い間!
湿地帯だったことは間違いないのでしょう。
スゲはいくらでもあったのかも。



境内に万葉歌碑がありました。
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四極山うち越え見れば
笠縫の島こぎ隠る棚なし小舟

(しはつやまうちこえみれば)
(かさぬひのしまこぎかくるたななしをぶね)

万葉集(270 ~ 277)の
高市黒人の
羇旅(きりょ)の歌八首の中の 1 首。
余談ですが八首とあるのに
私の手元の万葉集には 9 首あるような。

ん!?
なんか浅学な脳に引っかかるんですよね。

270 場所不明
271 桜田および年魚市潟は尾張国作良郷か
273 近江の海
274 比良の湊
275 高島
276 三河
276(20) 三河
277 山城

その 272 が「四極山、、、」の歌。
これ!いきなり河内湖と解釈していいの!?

「笠縫の島」は
笠縫氏が住み着いた
河内湖にあった島に相違ありません?!

斎藤茂吉は
参河国幡豆郡磯泊の説もあるといいますが。

「磯泊」は「之波止(しはと)」!?
そこが「四極山(しはつやま)」でしょうか。

「笠縫」は摂津!?
「四極山」は三河?!

痛み分け!
じゃないような。

この羇旅!
今の愛知県から滋賀県それに京都府あたり。
その中の歌がぽつんとひとつ
摂津というのはいかがなものでしょう。
これ!三河で詠んだ歌では。

阿呆は立ち尽くします。
なにか!大きな勘違いを
私がしているのなら!ごめんなさい。



段倉(だんくら)というそうな。
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河内湖のあったところなら低湿地帯。
石積みの上に建てものを造れば。
水害から守れますか。
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法明寺の前の石橋。
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水路が錯綜している中に
お寺があったのでしょう。



(斎藤茂吉著/万葉秀歌/)参照
(敬称略)
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