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縁日のハムスター釣り [小市民ぼうちぎり]

  縁日でお参りをするといっても
  神や仏にお参りするわけではない。

と!
寺門静軒(1796 ~ 1868)は
江戸繁昌記(竹谷長二郎訳)に書いています。

江戸時代の終わり
江戸の夏の夜は縁日が盛んだったようですが。

あるものは団子に
あるものは植木にお参りしていたようです。
参拝を口実に泥酔したり
参拝なんか無視して女遊びをしたり。

はは!昔から変わっていない日本。

関西の夏祭も盛んです。

「あい(勝鬘院愛染堂)すみ(住吉大社)ません」
愛染堂に始まった夏祭も 1 月にわたり
住吉大社でしめくくられました。

ホームスティしているのか
日本語の上手でない外国の女の子が浴衣を着ています。
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はは!
神仏にお参りするのじゃないのなら
宗教は無視していいのですね。



江戸繁昌記によると
器物を並べている店は薩摩ろうそく
食物を売る店は魚油を灯していたそうです。

団子!菓子!するめ!うり!すいか!揚げもの!
かたあめ!ほおずき!大通豆(だいつうまめ?)!
あられ!ゆかり(紫蘇)!
水!湯!茶!麦湯!葛湯!卵湯!なんかが
静軒が見た食べもの。
想像がつきますか。

今の露店はもっと肉食系ですかも。
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冷たいビールにおいしそうですね。
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きゅうりやパイナップルの串刺しは
氷の上に置いてあります。
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江戸時代!くじ引きもあったのですね。
今はもっとゲーム感覚のものが多いような。

ボールを投げて穴に入れて景品をもらう屋台。
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たぶん 2 歳にもならない女の子。
したいのです。
でも!投げても届きません。
店のおじさんは特別緊急ルールを作って
女の子を抱きあげて前に連れてきて
穴の上に腕が行くようにしています。

怖い顔のおじさん!
案外!やさしいんですね。
人の世も捨てたもんじゃないですね。



今はないのか!目につきにくいのか!
鳴く虫や
ほたる(蛍)を売っている店も多かったようです。

種類は変わっていますが
動物を扱う屋台はいつの世もすたれません。

私は残酷なので嫌いなのですが
金魚やミドリガメやサワガニやメダカのすくい取りは
こどもたちの人気屋台ですね。
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なんと!不勉強から
この夏!初めて見ました!
ハムスター釣り!
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すごい!
なんか!ことばが出なくなりました。



この時代にサボテンや朝鮮朝顔も売っていますね。

今は絶対にないと思うものは「声色(こわいろ)」
ちょっと昔風にいえば「声帯模写」
今は「ものまね」といえば通じますか。
その声色が「たいへん多い!」そうです。

「松王丸」の声色に
人は争って銭を投げる!と書き残しています。

松王丸は
浄瑠璃ですか!歌舞伎でしょうか。

なん度文楽の「松王丸」の出る
「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」を見ても
私には面白くもなんともないのですが
この時代にははやりだったのですね。



(敬称略)
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