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土坑が出た 長岡京の夏 [町道!街道!眠り未だ足らず]

長岡京の右京の北の端のほう
二条三坊あたり。
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稲の穂が出ています。
のどかな田園地帯。

長岡第十小学校の校庭から
長岡京時代の掘立柱建てもの跡と土坑!
縄文時代の土坑群が確認されたそうな。
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地表からすごく浅い。
しかも近世に
50cm ほどかさ上げしたといいます。
どうしてこんなに堆積物がないの?!

それはまた考えるとして
掘立柱建てものとは
なんとなく分かりますが
「土坑」ってなんですか?
「どこう」と読むんですかね。

これ!?
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穴ですね!なんの変哲もなさそう。
東西 2.5m 南北 4m 深さ 1.4m あまり。

他にこれより少々小さな土坑がふたつ
みっつ南北に並んでいました。

中から土師器(はじき)片と
須恵器(すえき)片が少量出たくらい。
ゴミ捨て穴じゃないようです。
粘土採掘跡でも便所遺構でもないようです。

まさか当時の町の中の建てもののすき間に
狩猟の落とし穴やら
墓地やらに掘った訳じゃないでしょう。

客土ですね。
「ここの呪われた土を入れ替えなさい」と
呪術師(!)がいったのです。

すみません!
私が呪術師なら
そんないいかげんなことをいうでしょうね。
忘れてください。



今日(2017/08/19)の
長岡京市埋蔵文化財センターの現地説明会は
やさしいですね。

暑いので見学者に冷水を用意したり。
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日除けのテント(タープ)を立てたり。
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それにしても大勢の人ですね。
あんまり交通の便はよくないのに。

この遺跡の真東に緑の丘があります。
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長岡京を北から鳥瞰(ちょうかん)したら
こんな感じ。
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緑の丘が右手から南に延びています。
これを長岡と呼んで
縄文時代から長岡という集落があったので
京(みやこ)の名前になったと
聞いたことがあったような。



あの丘に向けて歩きます。

この町の街路樹はサルスベリ!?
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どの無人販売所にも
ピーマンの類とナスばかり。
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野菜の端境期かな。
ナスを買って背負います。

長岡京は今の行政では長岡京市や
京都市西京区や大山崎町やらに
またがっているのかも知れませんが
長岡宮があるのは向日市(むこうし)です。

その向日市の名前の由来の向日神社が
あの(!)飛び出た丘の上にあるのです。
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丘の端っこから
現代の長岡京(!)を俯瞰(ふかん)します。
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1,200 年前のなんの面影もありません。



ふと寂しくなりました。

騎驢三十載
 きろすること さんじっさい

旅食京華春
 りょしょくす みやこのはる

唐の詩人・杜甫(712 ~ 770)は
長安の京(みやこ)で
この有名な詩を残しています。

科挙の試験には合格しないで
30 歳半ばを過ぎ
制科という試験にも落ちたのですね。

それは杜甫のせいでもないかも。
玄宗はすでに
フツーではなくなっていたのかも。
楊貴妃に心も体も束縛されていて。

なん度も苦渋をなめてきた私は
この丘に立てば
なぜか突然
杜甫の無念さに泣きたくなりました。

長岡京はその杜甫のおなじ時代かも。

長安城は東西 9.7km
南北 8.6km だったそうですから
長岡京はその1/4の規模。

そして 10 年(784 ~ 794)の命。
なにがあったのでしょう。

今見ると京の南東の角が桂川の中です。

川の中に京を造ったとは思えません。

当時の桂川の位置が違っていたのか。
それともそのうち簡単に流路を替えたり
干拓等制御ができると踏んでいたのかも。
分かりません。

でも結果!川に京の南東角をえぐられた!?

それに四神相応の思想が
あったのかなかったのか
北の玄武にあたる山がないような。

それで平安京遷都が行われた?!
ま!根拠は薄弱!寂しい思いつき。
忘れてください。



向日町競輪場に裏から入場。

レースはなく場外車券だけ売っていました。
暑いので!当然だれもいませんよね。
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冷房のきいた車券売り場に
淡々と投票するおじさんやおばさんが
たむろしています。

ここは飲食物を売るブースが 20 以上あります。
観客の規模からいえば!すごく多い。
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でも!今日は元気がありません。
シャッターを下ろしている店も多い。

なにか B 級グルメをと思ったのですが
そのまま正門から抜けて
とぼとぼ阪急・東向日駅へ。

駅前の栄久堂の「天国と地獄」という
まんじゅうを買いました。
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税込み 120 円!
辛いのなんの!

向日市は町をあげて
「激辛」商品を扱っています。



(田川純三著/杜甫の旅/参照)
(敬称略)
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