晴明神社から上七軒へ 真夏の彷徨

「鳥岩楼！知ってるよね」

「西陣のですか？

「行こ」

「行きませんよ。
「水炊きで！お酒を飲んだら
「1 万円仕事ですよ。

「親子丼を食べようよ」
「おいしいらしいよ」

「ランチですか。
「それなら千円も出せば。

「ギャルだけで行くんや」
「おごるから行こうよ」

厚かましい！いわゆる大阪のおばちゃんに
いつの間にか丸め込まれて
京都に行くハメに。

どこがギャルやねん。
ひとりで
ギャル 3 人前ほどの年を食っている
おばちゃんばかりやないの。

京阪・出町柳駅に着いたのは 10 時過ぎ。
ランチには少し早い。

「どこか観光に案内して」

私はガイドじゃない！

中途半端な時間でどこへ行けというの？！
なるべく鳥岩楼に接近しておかねば。



一条戻り橋です。


晴明神社の一の鳥居をくぐったところ。
安倍晴明をはじめ
いろいろとおどろおどろした伝説があります。

これは復元です。
今の戻り橋は堀川にかかっていますが。
見に行きます？！
暑いとき！行きませんよね。

今！ホントのギャルに
（ま！考えてみれば）
（ギャルというのも死語なんでは）
人気のある厄除けの「桃」です。


おばさんたちはさわらなくてもいいですよ。

西陣織会館でお勉強しますよ。


おい！おい！だれもついてきませんね。


おばちゃんたちは
広いお土産コーナーで動きません。



少しずつ鳥岩楼に接近します。

「暑い！」

たしかに暑い！京都のこの蒸し暑さ！
歴史のある暑さ。

京都市考古資料館に入りますか。


無料ですよ。
そう！無料でも
みんなお勉強はイヤなんですね。

首途（かどで）八幡宮です。


小さいけどなかなか趣のある境内です。
「かどで」とは
牛若丸が奥州平泉に立つときに
道中の安全を祈願したところだから。

こんなところ（失礼！）に
判官びいきがあるとは面白いでしょ。



「暑くて死にそう」
「歩かせるばかりして」

私だって暑いの！
おばさんたちのお肉の
つき過ぎが悪いんじゃないの！

首途八幡宮のすぐ近くですよ！鳥岩楼。


ぎゃ！ショックです！
親子丼は
テイクアウトだけになっていました。

しかたがありません！それを持って
先ほどの八幡宮の横の公園で食べますか。

「絶対にイヤ！この暑さの中で」



「ソフトクリームやぁ！」


和蝋燭（わろうそく）ですよ。
これは「西本願寺」向きかな。
「東本願寺」は棒型のはず。

「そんなん！どっちでもいい！」
「おなかすいたぁ！暑い！」

「にゅう麺！食べようよ」
「冷房が効いているやろ」


「ゆうめん」です！
幻覚が出てきましたか。

なかなかありませんね！食べるところ。

千本釈迦堂はお盆の「六道まいり」です。


「おかめ」さんです。


「おなか！すいたよ～！」
「おかめうどんはどこ～！」



花街・上七軒に出ました。

「鮓 芳月」でランチすることに。
やれやれ。


京丸うちわを飾っています。


花街では夏の挨拶に
うちわを配る風習があるのです。

これで上七軒の全員の芸妓と舞妓です。

私は一番安い
「まぐろ丼」（税込み 1,000 円）。


赤だしとデザートがつきます。


おばちゃん方はお金持ちですから
もっと高い「ちらし」です。

夜はとても高いメニューばかり。
ちょっとお得なランチらしい。