SSブログ

不老不死の実 花は恋の匂い [桃栗残念!柿蜂の巣?]

垂仁天皇陵です。
blog01.jpg

大きな古墳です。

堀を隔てて
とってつけたような拝所があります。
blog02.jpg

近年に設置されたのかも知れません。

堀の中の田道間守(たじまもり)の墓は
水鳥たちの休憩所になっています。
blog03.jpg

こんなところに!
こんな小さな墓を造るでしょうか。
石垣の積み方は
打ち込み接ぎ(うちこみはぎ)!?
とても古墳時代のものではないような。
近年に改修したのかも知れませんが。

発掘したら!
なにも出ないような気がします。

そもそも!
ここが本当の垂仁天皇の陵でしょうか。
11 代天皇ですから!
その御代は神話に近い。
古事記では 153 歳で崩御しています。

でも!まったく架空の天皇ではないと
私は勝手に思っていますが。

古事記が天皇家の歴史書なら
いいことだけを誇張して書くはず。
皇后殺しなどの
マイナスのできごとの記述があるのは
少しは信ぴょう性がありそう。



平城京の右側!西方に位置する
西ノ京を歩きます。

橘(たちばな)の畑があります。
blog04.jpg

田道間守(たじまもり)は
垂仁天皇の命により
常世の国(とこよのくに)に行き
「ときじくのかくのこのみ」(古事記)
「ときじくのかくのみ」(日本書紀)を
持って帰国したそうな。

常世の国とは不老不死の国でしょうか。

万葉集に
その植物の特徴を細かく詠み込んでいる
歌(4111)を見つけました。

「田道間守 常世に渡り
とかの文言のある長い歌です。

歌の終わりは
「このたちばなを
「時(とき)じくの
「香(かく)の木の実と名づけけらしも
とあります。

私には意外でしたが
有名な果実だったのですね。

今!思いつきました。
もしかして「たちばな」は
「たじまもり」が変化したことばかも。



この畑では実がたくさん残っています。
blog05.jpg

先日(拙ブログ 2022/02/21
飛鳥で見た橘の畑では
実はほとんどなくなり
食べた後のような
皮だけが散らばっていましたが。

実は昔!食べたことがあります。
blog06.jpg

温州ミカンのように
容易に皮がむけましたね。
blog07.jpg

酸っぱくて苦かったような。
おいしいとは思えなかったのですが。
おいしい個体もあるのかどうか。

飛鳥で見た実はだれが食べたのでしょうね。
鳥か獣か!そして私も
食べたものみんな!
不老不死になれたらいいね。



「唄はちゃっきり節 男は次郎長
「花はたちばな
「夏はたちばな 茶のかおり
「ちゃっきりちゃっきり ちゃっきりよ
「きゃあるがなくんで 雨づらよ

昭和の初めの
北原白秋作詩の「ちゃっきり節」は
静岡電鉄が経営する旅館の
C M ソング(!)だったらしいのですが。

「たちばな」は橘!?
静岡の橘の花は茶の香がするんですか。

古今和歌集の夏歌の中に

「けさ来なき いまだ旅なる ほととぎす
「花たちばなに 宿は借らなむ

「さつき待つ 花たちばなの 香をかげば
「昔の人の 袖の香ぞする

などの
「たちばな」の入った歌がありますが。

古今和歌集の夏歌は「ほととぎす」だらけ。
そのほととぎすは藤や橘といっしょに
詠まれることが多いような。

それに
橘の花の香に
恋人の匂いを想起しているような。
または!恋の匂いがしたのでしょうか。



唐招提寺の門前を通ります。
blog08.jpg

みやげもの店に
「本物のどぶろく」と書いてあります。

買いました!
blog09.jpg

720ml 瓶が税込み 1,350 円。

葛城酒造の醸造でしたか。
先の月(拙ブログ 2022/01/30
前を通ったときには閉まっていて
なにも買えませんでした。
blog10葛城酒造.jpg

ここで遭遇するのもなにかの縁ですか。



(新訓 万葉集/佐佐木信綱編/)
(古今和歌集/奥村恆哉校注/)参照
(敬称略)
コメント(0) 
共通テーマ:グルメ・料理