名残りの粕汁 福食堂の昼定食

　年年歳歳　花あい似たり

劉希夷の「代悲白頭翁」を思い出す季節。

わが家の庭（？）の桃ケ池のほとりに
今年も花桃の花が咲きました。


「よ！生きていたか？！

花を見ていたら老爺が声をかけてきました。

大昔！場末の吹きだまりの
飲み屋のあちこちで顔を合わせていた人。

「先月 P が死んだそうやで。

先々月だと聞きましたよ。

居酒屋やスナックで
毎日のように同席していても
死亡通知がくることはまずありません。

飲み屋の親友（？）なんて
遺族が連絡先を知ることはまれだからです。
故人がどこで飲んでいたかも
家族は知らないことが多いようです。

だから！うわさが流れてくるまで
タイムラグがあります。
生死不明の人がなん人もいます。

ああ！ここの桃の木は
年々！枯死して行くばかリ。
もうわずかしか咲いていませんね。



春がきました。

そんな暖かい日なのに
粕汁を思い出して
山阪神社（大阪市東住吉区）の前の
大衆食堂と書いてある「福」へ行きます。


あ！よかったぁ！
まだ！粕汁がありました。

この店には冬季に粕汁があるのです。
定食のみそ汁を
希望すれば粕汁に替えてくれます。
無料です。

今日は
ホイコーロー（回鍋肉）定食がありました。


税込み 550 円です。

この値段でボリュームがすごくあります。

粕汁には根菜類がぎっしり。
この 1 杯だけでごはんが食べられます。
食べています！普段は。

メイン料理の他に
小鉢ものが 3 品ついていますが
今日の高野豆腐と野菜の煮ものだけでも
ごはんを 1 杯イケますね。

ということは！これは
ごはんを 3、4 杯は食べられる分量！？
私の体調と好みからいえば
ごはんは 1 食に
1 杯しか食べられませんから
おかずだけ 1 日分！？



少し前に
「蓮根のはさみ焼き」を食べました。


大きな蓮根のかたまりがみっつ。
サラダがたっぷり！うれしいな。

これも粕汁をいただいて！税込み 550 円。

横で勤め人のようなおね～さんが
「ああ！昼休みが終わる～！」といいながら
たいらげるのに苦労（？）していました。



紳士淑女から有象無象の輩まで引率して
ぞろぞろと歩くハイキングで
2 代目の相棒をつとめてくれていたマドンナ！
というより「まぁ！どんな？」というような
お色気おね～さんが
ローソンの赤飯のおにぎりを
ひとつ持ってきていましたが。

私もならってそうしていましたが
この定食なら
ふたりで食べても多いぐらいですね。

今ごろどうしているのかな。
大きな腕の中で
春の夢を見ていたらいいのですが。

　歳歳年年　人おなじからず