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土手鍋 牡蠣と牛すじと [ゲリラの宴]

土手鍋をします。

「味噌の土手を作って煮るのですな」
「鍋の縁に味噌を塗るとか」

塗りません。
食べていたら!溶け出して
やたら味が濃くなるので。

昆布だしに
米味噌と豆味噌とで味をつけるだけ。

土手鍋といえば
まず!カキ(牡蠣)ですね。
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カキを「しゃぶしゃぶ」して食べます。

それから!野菜を入れて!全部食べてから
牛すじ肉を煮ます。

牛すじ肉は昆布とかつおだしで
2 日間煮込んで柔らかくしておきました。

その後また野菜を入れて食べましょう。

最後になにがなんでも
脂肪肉を食べなければ終わらない
ビール樽腹のおじさんのために豚肉を入れます。
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「1 度に全部入れて」
「ちゃんこ鍋にしたらいいのじゃないの?!」

よくはありません。
おしゃれじゃありません。

だいたい!ちゃんこ鍋という鍋はありませぬ!
ちゃんこ(力士の食事)の「鍋もの」はあっても。

その「鍋もの」でも
「鶏のそっぷ炊き」なら鶏肉だけ。
「あんこうのちり」ならあんこう(鮟鱇)だけ。

寄せ鍋スタイルのちゃんこの鍋はない!
(山本保彦著/ちゃんこ風土記)とか。

相撲取りだって
「まぜこぜにしてひっかきまわしたような」料理は
好きではないと
横綱・佐田の山がいっています。

佐田の山は後の日本相撲協会 7 代理事長。
昭和 43 年(1968)の
アサヒグラフの「わが家の夕めし」!
古いはなしで!すみません。



これは昔から
自称・他称の食通の!うるさい人がよくいう
食べ方ですね。
牛鍋なら牛肉だけ食べろだの
鯛(たい)鍋なら鯛だけ入れろだの。

そうすれば
食材の味がよく味わえるのでしょうね。

西太后(1835 ~ 1908)が
毎日(!)食べたという伝説の満漢全席。
食卓に並べきれないほどの品数は
たぶんに「ごった混ぜ」の料理が
ないからではないでしょうか。

宮廷料理は材料そのものだけか
単純な素材の組み合わせ料理が多かったのかも。
それで皿の数も増えたのですね!たぶん。

「ごった煮」は下衆(げす)料理なのです。



ああ!
順番を守るようにいったでしょうが!
それなのに!なんでもかんでもぶち込んだりして。

ごった煮にして!あっという間に食べられて!
逃げられました!
黒くにごった鍋だけを残して。
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げすもげす!
山賊の野合みたいな宴ですから。
冬の外食(屋外でする情けない食事)ですから。
早く逃げなければ凍え死にそう。
これが似合いかも。



今!
愛新覚羅浩著/食在宮廷/を広げてみると
清国の宮廷料理に「鍋もの」もありますね。

それは火鍋!
熱鍋!
一品鍋・八仙鍋!の
3 種類に分類できるようです。

ただし!皇帝一家は
めいめいが
勝手に箸を突っ込むことはないようですが。



(敬称略)
タグ:愛新覚羅浩
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