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粕取り(2) 鼻と花焼酎 [食い意地]

内田百閒(うちだひゃっけん 1889 ~ 1971)は
備前岡山の造り酒屋のせがれだったと
自称していましたが。

五番蔵が焼酎場だったと
著書/御馳走帖/に書き残しています。

酒粕に籾殻(もみがら)をかけてかき回し
こしきに入れて
五平太を燃やして蒸すのだそうな。

籾殻は酒粕がくっついて固まらないようにするため。
五平太とは石炭のことらしい。

その蒸気を竹の樋(とい)で集めて冷却すれば
焼酎の原酒ができるとか。

これが本当の「粕取り焼酎」でしょう。

また!焼酎を飲んでいると赤鼻になるそうな。

その昔はたばこの火がつきそうな色の鼻の人や
赤いのを通り越して
紫色になりかかった人もいたと書いていますが
現代の焼酎好きの人はどうなんでしょう。

最近の焼酎党は生酔いばかり?!
中途半端な不健全(?)な飲み方の人ばかりかな。
鼻の頭で着火できるようになるほど飲むか
まったく飲まないか!どちらかにした方が
健康(!)にいいのでは。
余計なおせっかいですが。



奈良の広陵町に
長龍酒造の本社・広陵蔵がありました。
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清酒を 6 種類ばかり
試飲させてもらっていうのもなんですが
「粕取り焼酎はないんですか?」

「ございます」

やっぱり!

吟の薫(ぎんのかおり)720ml 1,296 円。
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でも!
「本格 米焼酎」とはなんですか?!

米を
花から分離した
花麹(はなこうじ)で仕込んでから
酒粕を加えて蒸留したもののようです。

粕取り焼酎の仲間かも知れませんが
エラく高級品じゃないですか。

ほんのり!いい香り。

舌にまろやかにころがります。
おいしゅうございます。
でも!
私の求める粕取り焼酎ではないような。

「粕取り焼酎」行脚はつづきます。



(敬称略)
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