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法住寺の大根焚き [平安京有情]

ん?
今日(2016/01/17)は
法住寺の「大根焚(だ)き」の日!?

突然!記憶がよみがえりました。
ここひと月ばかりまったく忘れていたのに。

今日は 1 週間ばかり前から
琵琶湖に行くつもりだったのですが
昨日急に怖気(おじけ)づいて
奈良の飛鳥の酒蔵見学に行くことに変更したのですが
朝また考えが変わり
京都の某所に向かっていました。

その京阪電車の中で
「大根焚き」を思い出したのです。
昨日まではなんだったのでしょう。
どうかしています。
どうかしているのが私のフツーでしょうけど。



七条駅からとぼとぼ歩けば
法住寺から煙か湯気が出ていてかすんでいます。
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大釜で大根を煮ていました。
図々しくも 1 椀のご接待にあずかりましょう。

ん!?
護摩木(ごまぎ)をもらうようにといわれました。
ただではありません。
千円。
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護摩木なんて書いたこともありません。
とりあえず
「大きな恋をください」と書きましたが
そんなんでいいのでしょうか。

やっと大根にありつけましたが。
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高くついたと後悔しきりのバチあたりです。



法住寺は「サザエさん」の作者の
長谷川町子の菩提寺として有名だそうですが
後白河法皇(1127 ~ 1192)の居宅であり
墓所なんですね。

もっとも墓所は
明治になって宮内庁管轄の陵(みささぎ)として
分離させられていますが。

龍宮門の前に
「あそびをせんとや うまれけん」とだけ彫られた
歌碑(?)があります。

遊びをせんとや 生(うま)れけむ
戯(たはぶ)れせんとや 生(むま)れけん
遊ぶ子供の声きけば
我が身さえこそ動(ゆる)がるれ

という梁塵秘抄にある今様の一部ですね。
梁塵秘抄は
後白河法皇が編成したといわれています。

遊びやたわむれをするために
生まれてきたのでしょうか
こどもはもとよりおとなも!人というものは
なんて
なにを考えているのやら!と思えるような
のん気な歌を後白河法皇は好んだのかも。

あっちについたり!こっちにすりよったり
引退したかと思ったら!のこのこ出てきたり
嫌われても生きつづけて
しかも遊びはやめなかった法皇の居城(!)がここ。

そんな歴史の「大根焚き」に行きましょうと
だれかと軽い約束をしていたような。

忘れていました!すっかり。
これを読んで怒っている方がいたら!
あやまらねば!ごめんなさい。

「後白河法皇御木像」の特別公開があったので
拝謁して帰ります。



わ!すき間からのぞけば!すごく騒々しい。
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法住寺の前の三十三間堂。
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きれいなおべべの若い人がいっぱい。
成人式なんでしょうか。

ああ!今日は
三十三間堂を無料開放していました。
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なんですか!
境内に安っぽい(失礼!)露店がずらり!
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なんですか!
境内に中古車センターみたいなくるまの詰め込み。
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三十三間堂もまた!どうかしたのですかね。
三十三間堂は私のように
どうかすることはないと思うのですが。



人ごみを避けて花を見て帰ります。

十月桜。
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蝋梅(ろうばい)。
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木瓜(ぼけ)の花でしょうか。
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軽そうな嬌声と俗っぽさばかりの境内!
なんだか心疲れて
千体千手観音さまには
お目にかからず!おいとまします。



(佐佐木信綱校訂/新訂 梁塵秘抄/を読みました)
(敬称略)
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