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浮浪雲 最終回 一休は元祖・はぐれ雲 [不謹慎ですが、、、]

44 年の連載に幕――
[浮浪雲]、ここに完結!!!!!
だそうな。

ビッグコミックオリジナル
2017 10.5 号(2017/09/20 発行)の
表紙に書かれています。

すごいですねぇ。
1973 年に連載開始ですか。
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この方面に暗いので
主人公の
「おね~ちゃん!あちきと遊ばない?」
という
決まり文句しか記憶にないのですが。

TVドラマや
アニメにもなっているようですが
いずれも観る機会がありませんでした。

絵は私には分かりやすい。

作者・ジョージ秋山の作品の中では
もっとどろどろしたもののほうが
私の好みに合っていますけどね。

美保純が世に出た
日活ロマンポルノ「ピンクのカーテン」は
原作も映画も観ていると思いますが。



ジョージ秋山は
「浮浪雲」の読みは最初
「うかれぐも」と考えていたといいます。

どっちがよかったのか分かりませんが。

「はぐれぐも」といえば
一休宗純(1394 ~ 1481)を思い出します。

一休には
名!法名!号!戒名などが
たくさん伝えられていますが
号で一番似合うのが
「狂雲」(狂雲子)ではないでしょうか。

「狂」は精神的におかしいのじゃなく
アウトローを指すのでは。

社会の常識!法律!秩序!しきたり!道徳!
そんなものからはずれた世界。
それを「狂」というのじゃないですか。

いいかえれば!はぐれもの。

一休もまた
「はぐれぐも」を名乗っていたのです。

だれにもアウトローにあこがれがあります。
芸能スターやらアスリートやら大統領やら
目立つ存在。
でも!上にはずれるのは難しい。

ヤクザものやら大泥棒やら
下にはずれるのは簡単かも。
しかし!実際!下にはずれてみても
その道を極めるにも実力が必要ですけどね。



上にはもちろん
下にも大きくはずれることもできず
わずか下に情けなくはずれて
うつむいて表に出れば
ほこりだらけの往来に花が咲いていました。
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たんぽぽ。
狂い咲き(季語で書けば狂ひ咲)ですか。
返り花とか忘れ花ともいいますけどね。

あ!狂い咲きじゃないですね。
これはセイヨウタンポポ。
日本のたんぽぽの常識からは
「狂」かも知れませんが
これは四季咲き!
というより年中咲く習性。

そういえば
セイヨウタンポポの仲間の
わが家の食用タンポポ。
夏に刈り払ったので秋の葉が柔らかい。

苦味が少ないので
味噌とマヨネーズをつけて生食しましょう。
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魚肉のソーセージもいっしょに。
ソーセージが魚肉だなんて
ソーセージの本場から見れば狂っています。

それに獣肉の腸に入っていないのに
ソーセージと呼んでいいのですか。

「狂」ですね。
その「狂」がいつの間にか
「狂」でなくなっています。

「狂」もうつろいやすいものかも。



一休の 78 歳のときの詩。


 行願固於劫石
  ぎようがんは かつせきよりも かたく

 気概健以鉄壁
  きがいは てつぺきより けんなり

 看々百億須弥
  みよ みよ ひやくおくのしゆみ

 是我腕肘骨骼
  これ わがわんちゆうの こつかくなり


4 歳の女弟子に書いたものだそうな。

死を前にして
やがて須弥をも動かすであろう
かの女の!いや!女性の
腕力の強さを祝ったのですか。

願わくば
童女が成人したとき
その肘(ひじ)鉄砲に悶絶し
腕に抱かれてやすらぎたいと。

これがすらすらいえるのは
「はぐれぐも」だからでしょう。

余談ですが
柳田聖山はこの童女が一休の娘の
可能性を考えています。

私は「看々百億須弥」と「狂雲」から
人間じゃない!
小鳥じゃないかと!
はたまた蝶々じゃないかと
根拠もなく思ってしまいます。

一休なら童女を小鳥として
また!小鳥を童女として
作詩するくらい訳はないと思うのです。



しかし!まぁ!大変!
十数年ぶりに手にする
ビッグコミックオリジナル。

なんにも読みたいものがありません。
だいたい
吹き出しの活字を追うのがメンドくさい。

私はますます狂ってきたような。
確実に狂っています?!
下方に。


(柳田聖山著/一休「狂雲集」の世界/参照)
(敬称略)
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