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京都 花街 かけ足めぐり [平安京有情]

鴨川です。
団栗橋(どんぐりばし)から見降ろせば
アユ(鮎)釣りの見える季節。
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四条大橋の下流
松原橋の上流
江戸時代からすでにあった橋のようですが
おちゃめな名前ですね。

団栗橋を渡って下流左岸
鴨川に沿って
京都五花街(嶋原を除く 5 か所)のひとつ
宮川町があります。
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静かです。

静かというのは
五花街の中では祇園甲部(ぎおんこうぶ)の次に
お茶屋や芸妓・舞妓の数を誇っているというのに
祇園甲部や先斗町(ぽんとちょう)のような
観光客の流れがありません。

小説や詩歌や
スキャンダラスなはなしもあまりないような。

「陰間(かげま)」から始まった花街とも聞きましたが。

「かげま」とは
江戸時代後期の好色本の
「恋湊女護島生娘(こいみなとにょうごのしまだ)」に
女性姿の男のつぶやきがありましたが。

色の道にいれど
女の代わりにばかにされ
たまたま女の客あれば
五十路(いそじ)あまりの婆さまか

昼は婆さま
夜は男を相手にしていたようですね。
両刀使い?!器用なもんですのぉ。

それは江戸のはなし。
ここ京都の宮川町はどうだったのか
私に知る手立てはありませんが。

ただ!現代の歌舞伎役者の屋号は
もともと宮川町の
陰間茶屋の屋号だといわれています。



宮川町から分かれて左に曲がり
松原通りを東に行きます。
これが平安京時代の五条通りかな。

幽霊子育飴(ゆうれいこそだてあめ)です!
買いますか。(拙ブログ 2014/08/17
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「姉が買ってきて!ひとりで食べていたけど」
「私はいりません」

六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)です。
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閻魔(えんま)大王と懇意な
小野篁(おのたかむら 802 ~ 853)が
この世とあの世を往復していたところ。

このあたりは大昔の葬送の地。
こんな伝説ばかり。

では!お口直しに安井金比羅宮の
「縁切り・縁結び碑(いし)」なんかどうですか。
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縁切りはこちらから
縁結びはあちらからくぐりましょう。
間違えると
あのステテコ野郎(?)と復縁してしまいますよ。



祇園甲部です。
花見小路です。
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いつも観光客がいっぱい。
今の時代には
異邦人が多いのはなんとなく分かりますが
今の時代でも
修学旅行の児童・生徒がいますね。

同道のアラフォー(around 40)のおね~さん
髪が長いのですから
「舞妓変身」して歩いたらいかが。
2 ~ 3 万円で変身できて観光客にモテますよ。

あ!すみません。
舞妓は 13 歳くらいまでですよね。
その後は芸妓になっていましたか!
ただし!先の大戦より前までのこと。
今は 13 歳で旦那を持つ訳にはいかないでしょうけど。

舞妓も芸妓も
ドレスコードがうるさくあるようで
私には容姿の説明ができませんが
おこぼ(厚底下駄)とだらりの帯は舞妓さんどす。

大昔は舞妓も芸妓も
自分の毛で結っていたようですが
現代は芸妓になると髪をカットして
かつらを着用しているようです。

大石内蔵助(1659 ~ 1703)が遊んだという
お茶屋「一力亭」があります。
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もっともそれは仮名手本忠臣蔵の中の
大星由良之助のことで
ホンモノの内蔵助は
伏見の遊里にばかりいたと私は思っていますが。



祇園甲部から四条通りを越えたら
祇園東です。

昔は祇園乙部といっていたようです。

遊郭・遊女大好き人間の
作曲家の小林亜星が
昭和 32 年(1957)に訪ねていました。

著書/あざみ白書/によると
当時は「東新地」とも呼ばれ
「子供衆」という娼妓がいて
「赤線」と変わらなかったといいます。

あらら!
立ち止まることなく素通りしてしまいました。
祇園東のエリアは狭いのです。



鴨川にぶちあたりましたね。
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あちら側に
先斗町(ぽんとちょう)歌舞練場が見えます。

三条大橋を渡ります。

鴨川沿いに先斗町の花街があります。
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元は中州だったらしい。
江戸時代にはここも
芸妓より娼妓の方が多かった新地だったのかも。

「ぽんと」とは不思議な名前です。
スペイン語だのポルトガル語だのと
昔!私の周囲の
自称・有識者はかまびすしかったのですが。

数字の「1」と
「半島」というふたつの説の支持者が多かったような。

私はそんなシャレたものではなく
非公認の岡場所だった時代の
隠語のような気がしますが。
それがなんなのか!分からずにいっていますが。

道の幅員がなく
くるまの通行がないので
四六時中!観光客の往来がある花街です。



4 花街を回りましたが。
あとひとつ
上七軒(かみしちけん)が残りましたね。
また機会があれば同道してくださいね。
売り飛ばさないから。

売れないかな。



(敬称略)
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