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豆腐が小さい?! [西田辺探検記]

「なんか飲むの?!」

地下鉄西田辺駅近くの
自称・高級割烹 “J” がいいます。

飲みますよ!
くるたびに難癖(?)つけて
しゃべるだけしゃべりまくって帰れば
街のダニと変わらないじゃないの!

「それに近いけど、、、」

赤ワイン!ください。
「いいちこ」の陰にある
あんまり売る気のなさそうなヤツ!

水割りのグラスに!あ!そっちの大きい方!
ああ!多いめに!
遠慮(!)するんじゃありません。
お尻を上げなさい!
あんたのヒップじゃない!気持ち悪い!
びんのお尻!

シナモンシュガーを振って
電子レンジで温めてホットワインにして。

それに、、、!?
(食べるものがないじゃないの!)
(ここの生ものは怖いし)
口が肥えているもんね。
(ここの煮ものは甘過ぎるし)

(半分冗談ですよ!半分だけね)

(というより安いものはないのかな?)
湯豆腐をひとつね。

「おでんの豆腐ならあるけど」

なんか貧弱な!
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いや!失礼
可愛い豆腐ですね。
いくら!?

「200 円」

200 円!
え? 200 円!?
200 円なら 1 丁出しなさいよ!

「そんなんいうたかて!うちもそれで」
「190 円しか儲かってない」

やっぱり!?

「うそ!冗談」
「仕入れが高い豆腐やから仕方ないやろ!」

冗談じゃないような気がするけど。



あの居酒屋の豆腐!
原価がそんなに高いのかな?!
にわかに信じられないけど。
私がいつも買う豆腐は 38 円なんですが。
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水などの風袋をのぞけば 350g ですが。

店頭には各メーカー製がいろいろ並んでいますが
豆腐の形はばらばら?!
一瞥(いちべつ)しただけで
大きさが違うのが分かります。

じゃ!
1 丁と呼べるのはどの大きさのものですか。
目方なんですか?!
形なんですか!?



天明 2 年(1782)に発行された
酔狂道人著/豆腐百珍/は難しくて読めないのですが
それなんかを下敷きにしたようなものは
たくさんありますね。
准南狂道人編/豆腐百珍/明治 22 年(1889)
藤村棟太郎編/豆腐鶏卵料理法/明治 38 年(1905)
露谷兵二著/豆腐の効用/明治 44 年(1911)
等々。

昭和 10 年(1935)に刊行の
林春隆著/新撰 豆腐百珍/を広げると

「豆腐 10 丁に茶 1 斤」とか
「干し鱈(たら)20 匁に豆腐 1 丁」とか

親切にレシピを書いてくれてはいるのですが
肝心の豆腐の大きさが分かりません。



喜田川守貞(1810 ~ ?)著/守貞謾稿/にも
豆腐が出てきます。

  京坂(阪)小形なり
  江戸は大形なり

なんてありますね。
地方で大きさが違っていたのですね。

さらに

  京坂 柔らかにて色白く 味 美なり
  江戸 剛(こわ)くして 色 潔白ならず

だそうですよ。
質にも大きな違いがあるんですねぇ。
当然 1 丁あたりの大豆の使用量も、、、?

今も
メーカーが勝手に
1 丁の大きさを決められるんでしょうか。
カラスの勝手ですか。



今夜はあの小さな豆腐と
あの売れ残りのワインとで
700 円も取られてしまいました。

便所の窓から逃げればよかったのですが
あの居酒屋の便所に窓がなかったのです。

ま!あのおじさんも毎日あくせくと
奥さんは逃げたけど
自分は逃げないで生きているのですから
あまり!いじめてはいけませぬ。

昔!
あの店には
「鱧(はも)皮豆腐」があったような。

たぶん!蒲鉾(かまぼこ)に使った後の皮。
それをのせていた湯豆腐。
湯豆腐というのか
「おでん」というのか知りませんが。

勇気がある方は注文してみてください。



(敬称略)


追記
大昔に鱧皮豆腐を食べていました。
拙ブログ 2006/11/23
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JICA関西食堂で多国籍ランチ [昼定食]

神戸市中央区のなぎさ公園から
六甲山の方を向くと
大きな建てものがあります。
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真ん中が人と防災未来センター東館
左が人と防災未来センター西館ですね。

阪神・淡路大震災の記憶と
記録を残すために建てられたものらしい。

西館に入場すれば映像の記録がいっぱい。

人の無力さと
自然への畏怖(いふ)に泣けますね。

特に大画面の画像には涙がとまりません。

失礼ながら被災された個々の人への同情ではなく
自分の命の脆弱(ぜいじゃく)さ!
明日の希望の小弱さ!
私の人生があまりにもはかないという気が湧いて。
バカ丸出し。



西館と東館は空中の通路でつながっていました。

東館の自動販売機。
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「災害対応型」とありますが
どこがどうなんでしょうか。



右の建てものが JICA(国際協力機構)関西。

ホールに外国からきたらしい人が
大勢たむろしていました。

1 階の「JICA 関西食堂」では多国籍料理ばかり。

どこの国のものを選べばいいのか
よく分かりません。
「月替りエスニック料理」がお得で無難そう。

この定食に
「JDR(国際緊急援助隊)プレート」
「-被災地を忘れない-」という
長いコピーがついていました。



700 円です。
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ごはんは「シェフリイェ・ピラフ」
トルコのパスタ入りピラフだとか。
面白い。

ピラフの上にのっているのは「グリオ」
ハイチの豚肉のオーブン焼き。
フランスの統治が長かったハイチ。
洗練された味つけ。おいしいです。

ゴーヤの炒めものは
ベトナムの「コークアサオチュンガー」ですか。
日本料理みたい?!フツーの味。

豆のシチューは
イランの「ホレシュダールアダス」だそうです。
これもフツーに食べやすい。

デザートは「杏仁豆腐」ですね。
ポピュラーな中国の料理。

香のものは置いてあった(?)ので
勝手にもらってきましたが。

なかなか楽しいランチでした。

飲まないで出たのですが
セルフでコーヒーや紅茶がついていたらしい。
残念。
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伊勢神宮にて浪曲を聞きながら [猫も歩けば棒立ち]

2013 年は
20 年ごとに神座を遷(うつ)す式年遷宮。
それに正月もだいぶ過ぎました。
そのいずれにも遅ればせながら
初詣に行きました。

「お伊勢さま」です。
大阪弁では「お伊勢さん」ですが。
伊勢神宮です。
もっとも「神宮」とだけいえばいいはず。
地名なしでいえるのはお伊勢さまだけ。

マドンナと同道。
まず!お詣りの順序として
外宮(げくう 豊受大神宮)から。
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マドンナといっても
アラフォー(around 40)のおね~さま方の中から
ま!ごく狭い範囲で
強いて!私がこっそり選んだマドンナですがね。

最近!口コミであちこちに
パワースポットが勝手に設定されているそうな。
その中のひとつ
多賀宮(たかのみや)にも参ります。
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あ!いつものお色気過剰大年増
あ!失礼!恋多きおね~さまもいっしょです。

彼女は昨年の式年遷宮にだれかときて
半端ではない群衆にもまれたそうな。
余談ですがまた私たちときたということは
なんのご利益もなく!
そのときのオトコはんとは
もうすでに!さようならとなったのかな。はは。



内宮(ないくう 皇大神宮)にまわります。

五十鈴川の御手洗場(みたらし)から。
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マドンナはエラいですね。
ちゃんと手を清めています。
発情ね~やはぼ~っと突っ立ったまま。

「冷たいもん」

ばかもん!

「そういうあなたは!」

あ!私!?
私はゾロアスター教なもんで、、、
決して冷たいからじゃありまへん。

御正宮(ごしょうぐう)にはきちんと
お詣りしませんか。
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おはらい町通り(旧参宮街道)の方が
この日の心のメインイベント。
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バチあたりな人たちです。
それは私だけということにしましょう。

大変ですね!街づくり。
コンビニだってこんな風。
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「赤福」が食べたい!ですって。
赤福なんて大阪のあちこちで販売されているでしょ!
はいはい!分かりました。
「本店」の赤福を食べたいのですね。

五十鈴川のほとりです。
食べているときにはおとなしいですね。
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280 円。
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おかげ横丁でランチにしませんか。
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式年遷宮の年でも初詣どきでも祝日でも
ランチどきでもありません。
それなのに
行列ができている店舗が多いですね。

ははは。
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「女の子?!」

オスでしょ!?

「なにもついてないよ!」

そんなもん!
リアルにつけたらおかしくなりませんか。
池田満寿夫や
谷岡ヤスジじゃないんですから。



「ここに入ろうよ」

「浪曲茶屋」ですか。
なにが気に入ったの?!
にゃんこ!好き?!
浪曲!好きなの!?
素麺の店ですよ。
素麺は三輪の山本製となっていますよ。
ここは伊勢ですよ。

「伊勢」を食べた~い!
てこね寿司食べた~い!
伊勢えびの漁師汁~!

伊勢の海に 朝夕(あさなゆふな)に
 海女(あま)の居(ゐ)て
とりあぐるなる 鰒(あはび)の貝の
 片思ひなる (梁塵秘抄より)

あわび!あわび~!
さざえ~!大あさり~!残酷焼き~!



「あああ!うるさい!」
「りくつをいうんじゃありません」
「冬はにゅうめん!!」
「にゅうめんにしよう!」
あわびの片思いか
(たぶん)失恋のお局さまの鶴のひと声で
にゅうめんをいただきます。

おね~さまたちは「かやくにゅうめん」750 円。
具は「伊勢赤どり」ですって。
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私は「かきにゅうめん」850 円。
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伊勢の味噌の味で
鳥羽浦村育ちのかき(牡蠣)が入っていました。

「ほら!伊勢を食べられたでしょ」

ちなみに「浪曲茶屋」とは
BGM に浪曲が常に流れている茶屋。
浪曲の博物館があったり
浪曲師がいたり
定席があったり!ではありません。

きれいな店舗でした。


(敬称略)
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もちつき屋の錦市場弁当 [食い逃げ未遂]

みんなになでられて!つるっつるっ!
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錦天満宮の神牛。

たいてい!天神さまの牛は
高い台の上だったり!柵の向こうだったり。
それがここは人のすぐ近く。
なでればいいこと!あるのかな。

ここから西につづく京の台所・錦市場。
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朝から観光客が歩いています。
外国人も増えましたね。

食べものを見たり
試食するのは楽しいものです。
みなさんの顔がほころんでいます。

あ!餅花?!
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天井からたくさん下げているのは餅花ですか。

ここは店頭で餅をついている
その屋号も「もちつき屋」ですから
装飾は餅花でいいんですよね。

お!いいもの!あるじゃないですか。
錦市場弁当。
1800 円。
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私のランチの単価としてはちょっと高いけど
あちこちで買い歩かなくても
この市場の銘品を
1 口ずつそろえてくれています。
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ごはんは赤飯を選びましたが
じゃこごはんでもOK。

急須のまま出されたお茶が
冷えた体に心地いい。



いつも崩れているので安い
鯉(こい)の旨煮を買って帰るのですが
今日は漬け粕だけ。1kg強 315 円。
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奈良漬けは高価過ぎるので
その外側の粕だけ買うのです。
なにに使うか帰り道すがら考えます。はは。



三条大橋のたもとでは
今日も弥次喜多像が
雪まじりの鴨川の風にさらされていました。
その前にあるつるっつるっの石はなんですか。
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「撫(な)で石」というらしい。
撫でて安全を祈念する旅人用の鞍馬石。
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白いごはんが好き [もっそうライス]

勝海舟(1823 ~ 1899)語録の
氷川清話(ひかわせいわ)に
「とっくり搗(づ)き」が出てきます。

とっくりの中に玄米を入れて
樫(かし)の棒でこつこつ搗いたそうな。

白米は高いので自分で搗くのですね。

少しの玄米でも買えるものはまだいい方で
米のとぎ汁をもらって生きていた人もいた
時代のこと。

そんな貧しい生活なのに
白いごはんを炊くのですね。
玄米のまま食べることは考えないんでしょうか。

宮沢賢治(1896 ~ 1933)は雨ニモマケズ

一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ

といっていますが。



白いごはんといえば
孔子(前552 ~ 前479)の日常生活が垣間見える
論語の郷党篇に

食不厭精(いいはしらげをいとわず)

なんてありますね。

「食(いい)」とは米のごはん?!
よく精白したごはんしか食べない!?

貝塚茂樹訳・解説によると
孔子は現代の食通に似ているそうな。

白いごはん
切りめの正しい肉
だしのよくきいた料理
自家製の
自分の好みに合った
酒と乾物でないと口にしない

なんといううるさい(?)じいさんでしょう!

不衛生だったり!
インフラ(infrastructure)が稚拙だったりの
時代がそうさせたのかも知れませんが。



ん!?
精白したごはん?!
どんな炊き方だったのでしょうか。

近世のはなしに飛びますが
植物学者の中尾佐助(1916 ~ 1993)が
昭和 18 年(1943 年)の満州国で
毎日!漢人の炊くごはんを食べたといいます。

そのめしがひどくパラパラだったとか。
(中尾佐助著/料理の起源)

それは湯取り法!
水をたくさん入れて火にかけ
どんどん煮汁を捨てて炊くやり方らしい。

ついでに同著から拾い読みすれば他に
湯立て法
炊き干し法
二度飯法!三度飯法
蒸し飯法
笊(ざる)取り法
米の炊き方はたくさんありますねぇ。



日本の歴史では
弥生時代には
玄米を粥(かゆ)にして食べたらしい。

古墳時代に蒸す方法があらわれたとか。
つまり強飯(こわいい)!おこわですね。

弥生時代からつづいていた粥が
平安時代に汁粥と固粥(かたがゆ)に分かれます。
固粥は姫飯(ひめいい)とも呼ばれ
今の日本のごはんの基本形の
炊き干し法になったのですか。

粥から変化したのが前期炊き干し法。
湯取り法から生まれたのが
後期炊き干し法というらしい。

ん?!
なにがなんやら。



時代はうんと若くなりますが
清朝時代の袁枚(1716 ~ 1797)は
その著・随園食単/青木正児訳/に
古人は蒸したごはんを食べたが
ごはんは蒸したごとく煮(た)けといっています。

手順はよく分かりませんが
今の日本のごはんに似てないですか!これは。

それはともかく詩経に
之を釈ぐ叟叟たり(これをとぐ そうそうたり)
之を蒸す浮浮たり(これをむす ぽうぽうたり)
とあるそうな。

詩経は周時代のもの?!
孔子の生きた時代じゃないですか。

孔子は蒸した白米を食べていたのでしょうか。



孔子から 2500 年も経って
もしかしたら蒸したごはん?!
蒸気炊きのごはんかも。
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「野外炊具1号(改)」というくるま。
陸上自衛隊の調理車です。

屋外で主食・副食 200 人分を
45 分で調理するというすぐれもの。

蒸気ではありませんでした。

灯油を(たぶん加圧)燃焼させています。
ごはんは水と米を混ぜて還流式炊飯器で炊くのですが
これは一般のごはんの炊き方!
すなわち!炊き干し法ですね。

こんなごはんです。
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「野外炊具1号(改)」は
現在!演習のときに大活躍しているそうな。

演習?!
演習とはいえ!戦闘態勢でしょ!
そんなときのレーション(糧食)が?!
カンメシ(缶詰)!レトルトごはん!アルファ米!等々
簡便なものがいっぱいありませんか。

「予算が、、、!」
「これで作るのが一番安くつくんです」と
炊事班の(たぶん)班長の弁。

予算をつけなさい!
戦争に負けますよ。
周辺のならずものの国にあなどられますよ。



私は白いごはんが好き!
最後の晩餐はこれでいい!
そんな結論を書くつもりでしたが
駄文はすでに澪(みお)をそれて
荒れ山を登り始めたので筆を
いや!キーボードから手をはずします。



(敬称略)
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