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車掌さん!開けてください [オチのない小さな話]

近鉄の吉野線は単線でした。
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ここに上下の「各駅停車」と「特急」が通るので
「各駅停車」に乗れば
すれ違い!追い越され!の時間待ちが多いですね。

その停車中!発車待ちの間
ドアが閉まってしまうんですよね。

出られないのはいいとしても
新しく入ってこられません?!



JR奈良駅のプラットホームで
加茂行きの電車を待っていたことがあります。

加茂行きはだいたい 1 時間に 1 本
少ないのです。

ベンチに座っていたら
日ごろの不摂生からか!うつらうつら。

そのとき! 電車が出て行くまぼろし!?

あああ!夢ではありません!
1 時間に 1 本の電車が発車してしまいました。

停車していたのは知っていました。
しかし!扉が閉まっていたので
回送車両と
夢と現(うつつ)のはざまで認識していたのですね。



都会的おしゃれで(うそついてすみません)
ハイセンスな(このことば自体死語なのかな?)
生活を送っているものには
とまどいましたね。

ドアの横のボタンを自分で押して
開閉しなければならなかったのですね!

冬は寒風の侵入を防ぎ!
夏はエアコンの冷気を逃がさないために。

JR宝塚線に乗っていたら
小さな駅ではドアを開けっ放し。
大きな駅なのにドアを閉めていました。

奈良駅と同じですね。
駅の大きさには関係なく
停車時間が長いときだけ閉めてしまうのですか。



近衞秀麿(1898 ~ 1973)著/風雪夜話/によると
ドアの開閉装置の嚆矢(こうし)は
ベルリンの省線電車(?)だったそうな。
1920 年代の終わりのころ。
それまでは乗降客が手動で開閉していたのですね。

しかし!ドイツの冬は寒い。

  進行中は開かない。
  停車中には開閉可能。
  発車前に閉め残しを車掌が閉める。

と改良されたといいます。
すでにその時代に
車両の自動ドアの形ができていたのですね。



とはいうものの!
近鉄・吉野線の「各駅停車」の電車には
JRで見たような
開閉ボタンがついていません。

じゃ!ドアを開けたいときには!?

車掌か運転手に声をかけて
開けてもらうのだそうな。



(敬称略)
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