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五右衛門・乳房・新島八重・平安神宮神苑 [平安京有情]

「絶景かな!絶景かな!」
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石川五右衛門が
いったとかいわなかったとか
その議論が喧(かまびす)しい南禅寺の三門の上。

いう訳はないでしょう。
それはあくまでも
歌舞伎(楼門五三桐)の中のたわむれ。

それより!ここから青年は見たのです。

正座した若い女性が
胸元を開いて豊かな乳房を出したのを。

そこから出る母乳(?)を軍服姿の若い男が
飲んでいたのです。

それは見下ろした天授庵の座敷。

ああ!天授庵は隠されています。
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改装中じゃないですか。

残念。
残念というのも変ですけどね。
それは小説の中のこと。

川端康成著/虹いくたび/でしたか。



法堂を見下ろす裏側に回り
腰を下ろし!
登楼のために靴を脱いでいる足を投げ出し
「虹いくたび」をパラパラとめくります。
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あ!?
「虹いくたび」には書いてありませんね。

勘違いでした。
「虹いくたび」は「乳碗(ちちわん)」でした。

かの女の乳房から石膏で型を取り
銀製の碗を作り
特攻隊が出撃するとき
最期の水盃として使うのです。

天授庵で母乳(?)を飲んでいるのは
三島由紀夫著/金閣寺/でしたね!たぶん。

川端といい
三島といい
文豪たちには
どこか心に暗い影があるのじゃないかと
無知なものは思ってしまいます。

乳房に異常な執着。

生意気いって!ごめんなさい。

そんな大きな三門。
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私も大昔になん度目かの恋をして
1 度だけここに登楼したことがありましたが。
今!大枚 500 円も納めて急な階段を昇って
背伸びしたって
もう!思い出すのも遠い!遠い日のこと。



「虹いくたび」でも「暗夜行路/志賀直哉著」でも
その他!有名な小説では
南禅寺にたどり着くとき
決まって!
銀閣寺の方から「哲学の道」を伝ってくるようです。

今日の私は逆に歩きます。

永観堂。
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紅葉の有名な寺院。
色づく季節には人で埋まることでしょう。

熊野若王子神社。
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文豪たちは
自分の足で歩いて取材したのでしょうか。

「哲学の道」が始まるあたり
疏水に架かる橋のたもとに
「新島襄・八重の墓」の矢印がありました。
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先年!八重を
綾瀬はるかが演じて好評だったそうで
墓参の人が増えたのかも。

墓所は丘というより山の上にありました。
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右が襄
左の小さな石塔が八重の墓とか。



文豪たちの取材!
いや!小説をたどるのも飽きたとき
小用(おしっこじゃありませぬ)を思い出し!
西に下って帰ります。

平安神宮に当たりました。

なんと!偶然!
今年は知らずにいたのですが
今日(2014/09/19)が神苑の無料公開の日でした。

小用は忘れて拝観します。

せせらぎが紅白の萩に埋もれていました。
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いにしえの日本人が愛してきた植物を
増やそうとしていますが
この庭園は「赤松」がいいですね。
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私の主観ですが。



庭園の小川にあい変らず
シジミ(マシジミか?)の貝がらが多いですね。
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もっとも生きている貝は
砂泥の中かも知れませんが。

いつも思うのですが
これ!ホントにマシジミ?!
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やはり!庭には大きな池がほしいですね。
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水際に立つと
なぜか!人はうれしくなるようです。
洋の東西を問いませんね。

泣きそうな空も持ちこたえています。
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どうしても橋殿を渡るように!にくい順路。
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水の上に休めば
多様なことばが飛び交っていました。



「五右衛門・乳房・新島八重・平安神宮神苑」と
タイトル代わりにメモしていましたが
テキトーな題も浮かばないので
このまま!ブログにエントリーします。
変ですが。



(敬称略)
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ホテイアオイの咲くころ [うそ八百]

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                    (橿原神宮 畝傍山)


樫(かし)の 尾根の 上に

あなた だけが 見える

おびえ ながら 信じ

信じ ながら 果てた


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                    (神武天皇陵参拝道)

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                        (神武天皇陵)


恋は いつも ひとつ

ひとつ ひとつ ひとつ

秋の ように 淡く

風の ように 過ぎた


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                   (ホテイアオイの花田)

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                        (本薬師寺跡)


彼岸 花は きらい

赤い 花は きらい

奈落 までも 毒を

散らす 花が ほしい


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                          (紀寺跡)

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             (天の香久山から見る畝傍山)


遠い 夢の 跡に

あかね 群れて 飛んで

空の 高さ 知った

歌に 落ちた 昔


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                       (耳成山遠景)

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                        (藤原京跡)


やがて 春が おわり

やがて 夏が おわり

やがて 秋が おわり

とわの 冬を 待とう


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                    (おふさ観音の絵馬)
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らくだの完成者 桂文吾 [パパラッチ!ママえっち?]

映画の
「寝ずの番 (2006)マキノ雅彦監督」や
古いところでは
「一発大必勝(1969)山田洋次監督」を
先に観ています。

死人を抱きかかえて
「かんかんのう」を踊らせたり
香典を酒代に変えてしまって
棺桶代わりにありあわせの箱に
死体をいれるというストーリィ。

それは
上方落語の「駱駝の葬礼(らくだのそうれん)」や
東京落語の「らくだ」を下敷きにしているとは
おおよその見当はついていたのですが
実際「らくだ」を
しっかり聞くことはなかなかありません。

大作です。
長いのです。
演じる方は大変。
演じる場所も限られてきますからね。



「らくだ」とタイトルがついていますが
月の砂漠で
王子さまを乗せて行くような
ロマンチックな動物のはなしではありません。

町内の嫌われもの
乱暴ものの男のあだ名なんですが。

フグにあたって死んだというところから
はなしが始まるので
生きている「らくだ」はまったく登場しません。

安易な命名ですね。
でも!それでいいような。
慣れると恐ろしい。

あんまりきっちり聞く機会がないので
高座の筆記を読むと
上方落語の方が面白いですけどね。

東京ものでも関西人でもない立場の私が思うに。



このはなしを完成させたのが
4 代目桂文吾(1865 ~ 1915)だそうな。

やっぱり!上方落語が祖なんですね。

ん?!
そんな功績のある人なのに
早く鬼籍に加えられていますね。
享年 50 歳ですか。

「らくだ」は
おどおど!弱弱しい紙くずやが
酒が入るにつれて豹変!
ならずものをアゴで使うようになるくだりが
演者としてのウデの見せどころ。

文吾は大酒飲みだったそうな。

晩年!
アルコール依存症と壊疽(えそ)で足を切断し
半ば発狂して
京都市中京区六角裏寺町にあった西念寺の境内で
雨露をしのんでいたそうな。

死んだ部屋には酒樽しかなかったとか。

ならずものの「らくだ」の家には
なにもなかったという設定です。

まさに「らくだ」を地で行く大往生ですね。



1915 年 9 月 17 日に逝去なら
2014 年 9 月 17 日の今日が百回忌。

西念寺(京都市西京区御陵大枝山町)で
法要をしていました。
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あれ?!
西念寺は中京区にあったのじゃないのですか。

住職によると
平成 2 年(1990)に郊外のこの地に移転したとか。
墓も移転しているのでしょうか。
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余計な心配をしなくてもよろしい。
線香代も出さないものは。

でも!粗供養までいただいてすみません。
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本堂で奉納落語会。
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ゆかりのある噺家(はなしか)も
そうたくさんいないようです。
百年忌ですからね。

5 代目桂文吾はすでに 40 年前に亡くなり
5 代目の弟子の桂小文吾だけかも。

その小文吾
御年 77 歳がトリをつとめました。
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私には幻の落語家ですね。

宝塚新芸座の 1 日限りの復活公演
「思ひ出公演」で拝見して以来です。
拙ブログ 2011/04/17



なんのスペースでしょう。
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雑草もない境内の隅。

駐車場なら
こぼれ種が落ちたようなキバナコスモスが
静かに咲いていられないですよね。

たくさんでも!大きくもないけど
咲いているのが不思議。

4 代目文吾も境内の隅で咲いている
いたいけな花を避けて生きていたような。
そして死んでいったような。

そんな幻影を見ながら
西念寺を後にしました。



(敬称略)
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児童にかえって!やきにく すてぇ~き [たべほ!ブフェ!バイキング!]

朝の京都・四条河原町交差点。
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石のベンチに座って
コンビニで買ったメロンパンを食べます。

「四条河原町阪急」が撤退して
なん年経ったのでしょうか。
そのビルは
京阪神ではあまりなじみのない
「OIOI」というロゴがビルに描かれています。

ぶどうの絵の壁。
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昔からあったような!なかったような。



小学校に参ります。
児童(!)になるのです。

開智小学校の階段を上がります。
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元・開智小学校校舎!
「元」がつきますけどね。
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廃校になっても校舎は保存されています。

勉強と学校嫌いが
気の遠くなるほどのときを経て
鉛筆とノートと持参して
まさか!教室にもどるなんて、、、人生は面白い。

児童用の机に
同じように
とうの立っている小学生(?)ばかりですね。
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ちょっとあることを調べていたら
疑問を感じたことがあったのです。

なにか早道の勉強法はないものかと
怠け者は考えます!いつも。
ちょうどその講座があったのできてみました。

早道はありませんでした。
基本的にこつこつ努力するだけですね。
当然ですが。



給食はないので
あのぶどうの絵のビルにもどります。

フツーの百貨店みたいです。

7・8 階に
レストラン街「モザイクダイニング四条河原町」が。

軽い脳みそを酷使(!)したので
思い切っておカネをつかって!食べますよ。

しかし!どこも高いなぁ!京都は。
ま!フツーの人にはフツーでしょうけど
いつも安価なものしか食べていませんからね。

肉!肉を食べます!
頭の疲労回復には日ごろ食べないものを。

「松屋 やきにく すてぇ~き」に。
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小学校を脱走してきたものにも読める屋号。
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「厚切り焼肉」が自慢らしい。

ま!「厚切り」でなくてもいいです。
ま!「ステーキ」でなくてもいいです。
「絶品」も「大判」もいいです。

メニューを見ていたら
どんどん気が小さくなって
「黒毛牛切り落としミートランチ」
名前は長いけど
1 番安い!税込み 1058 円をください。
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なんと!私のような貧乏人のためかどうか
1 日に 5 食限定だそうな。

野菜サラダとキムチは食べ放題です。
「厚切り焼肉」注文の大金持ちといっしょです。
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もちろん!お代わりします。
青い野菜好きにはたまりません。

ごはんも味噌汁も食べ放題ですよ。
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なん度お代わりしたかは、、、
それはいいたくありません!児童ですから。
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尼崎城!虎の街 [町道!街道!眠り未だ足らず]

大阪駅や梅田駅から電車に乗って 10 分も行けば
尼崎市なんですね。
もう大阪府ではなく兵庫県。
近くてもあまり訪れる機会はないのですが。

そんな阪神・大物駅。
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「だいもつえき」と読むらしい。

駅前に「大物主神社」があるからですか。
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あ!?
「おおものぬしじんじゃ」と読むの?!
まぁ!いいですけどね。



西に向けば「城内高等学校」とか
看板に「城」の字が多く目立つようになります。

石垣!?
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城があったのですか!

堀らしき川のほとりに人目を引く店舗が。
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「琴城ヒノデ阿免本舗」!
「きんじょうひのであめほんぽ」と読めばいいらしい。

「水飴(みずあめ)」製造販売の老舗(しにせ)
100 数十年の歴史があるそうです。



さらに西に歩けば
古い建てものが
新しいビルに抱かれています。
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尼信会館!
抱きすくめられているレンガ造りの方は尼信記念館。
尼崎信用金庫の誇る博物館。

尼崎城の模型がありました。
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大坂城の西の守りを固めるため
徳川幕府が築城を命じたらしい。

先ほどの水飴屋の屋号に「琴城」がついていましたが
尼崎城は琴柱に見えたので
別名「琴浦城」と呼ばれたらしい。

そもそも「尼崎(あまがさき)」は
「海が幸」から出た地名らしい。



尼信会館にはコイン・ミュージアムもありました。

世界 170 国
4500 個のコインを持っているとか。

この日は
1800 年以降の金貨・銀貨を展示していました。
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主に人物・動植物のコイン。



尼崎中央商店街。
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これがウワサの「虎キチ」の街ですか。
プロ野球の阪神タイガース応援一色。
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げ!
いきなり!天井から!
なんですか!?
追いかけてくる奇怪なもの!
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優勝セールの予告の板を下げています。



ま!庶民的な街ですね。

世間知らずには見たこともないもの。
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カップに入ったくずきり 90 円。
豊潤パイナップル味のファンタ 70 円。
衝動買いです。

キョンキョン(小泉今日子)が
中学の修学旅行で京都に行って
神社仏閣の興味より
探し求めたというファンタがありましたね。

もしや?!

違いました。
キョンキョンが追い求めたファンタは
フルーツパンチ味でした。(小泉今日子著/パンダのanan)

30 年以上前のはなしで!すみません。



阪神・出屋敷駅に着きました。

高架下に「アマトラ横丁」という飲食店街。
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「甘辛」の「あま」ではなく
「尼崎」の「あま」と
やっぱり「阪神タイガース」の「とら」でしょうか。

酒場や商店街の共通の話題に
「阪神タイガース」がいいのかも。

これが「宗教」や「政治」のはなしなら
興奮したら「血」を見ますよ。

尼崎庶民の偉大な知恵かな。



(敬称略)
タグ:小泉今日子
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