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あぶらや よもぎのあん巻き [猫も歩けば棒立ち]

古い道標があります。
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大昔の札の辻。
文政 11 年(1828)から立っているそうな。

「左 あをこ江みち」と読めそうですが。
左に行けば
伊勢街道・阿保(あお)越え道ということですか。

右面を見れば伊勢本街道の指示があります。
ここに分岐点があったのですね。

この交通の要衝の場所にあったのが萩原宿。

今も 1 軒の旅籠(はたご)が残っています。
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「あぶらや」です。

私が初めてこの地にきたときには
まだ!いい意味での田舎町だったのですが
今や駅も町並みもすっかり雰囲気を変え
新しい道がたくさんできているような。

2、3 度このあたりのハイキングをしているのに
あのときの風景も
いっしょに歩いた人の面影も遠く霞んで
たどった道の記憶がありません。

住居表示も昔日のものではありません。
今は奈良県宇陀市榛原(うだしはいばら)萩原と
いうらしいのですが。



「忘れることがしあわせ」というのが私の処世訓。
また「初恋」をすればいい。

新たな気持ちで
「あぶらや」に一宿一飯(!)になりましょうか。

お!
2 階にお膳が並んでいます。
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昼食でしょうか!夕食でしょうか。

天保 7 年(1836)の旅人の日記に
3 月 5 日「あぶらや」に投宿したとあるそうです。

その日の夕食は
鯖(さば)の焼いたもの。
煮ものは椎茸!切り干し大根!芋!高野豆腐。
さらに春菊のおひたし!豆腐汁!
現在の私の夕食と比較してもごちそうですね。

これで宿賃が 200 文だそうな。
高いのやら!安いのやら。

「お春」という娘(か人妻か知りませんが)の
愛嬌のある給仕に大いに盛り上がって
楽しい夕げをしていますなぁ。

一行は 25 名。
その日にはかれらの後にも
50 名ほどやってきたらしい。
さらに夜に 10 数名着宿!?
すごいキャパがあるもんですね。
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どこも仕切りのふすまや障子があるだけで
通路もなにもないのに
どのように寝ていて
どのようにトイレに行ったりしていたのでしょう。
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小人数ならいいかも。
たとえば不倫の果ての逃避行なんて
寒い日にこんな宿で肩を寄せあたためあったら。

どうも恋のイメージは寂しい方へ行く私です。



寂しい旅は北へ。
どうも流れて行くイメージは「北」ですなぁ。
あ!北国の人!ごめんなさい。
あくまでも恋の負け組の私めのイメージですからね。

ま!北へ流れて明るい新しい恋をしましょう。

北へ坂を上って行けば宇陀市総合体育館。
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たくさんのテントというかタープが並んでいます。
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「うだ産フェスタ 2016」(2016/10/29・30)ですか。

宇陀市の名産品や野菜を販売する広場があります。

食の広場もあります。
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最近のこういう催しに行くと
なんか!つまらんのですよね。

焼きそばとか!お好み焼きとか!
どこででも食べられるものばかり。
その場所しかないもの!
その場所にゆかりのあるもの!なんて
皆無のところが多いような。

採算が立たないからそうしているのかも。
仕方がないのかなぁ。

ここはオリジナル(!)品ばかり?!
すてきです。



宇陀牛入りたこ焼き!?
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“たこ!入っているんですか?!”

「入ってません!宇陀牛入りです!」

それでどうしてたこ焼き?!
牛焼きでもいいのじゃないの!?
そんな質問をしたのですが
けんかを吹っかけにきたと勘違いされたらしい。

素朴な!素直な気持ちの疑問だったのですが。
不細工な顔していると損ですなぁ。

結果!買いそびれて!どんな味だか分かりません。



よもぎを扱ったブースがいくつか。

たこのないたこ焼きは
大勢のおばちゃんが働いていましたが
可愛いおばあちゃんがひとりで
かいがいしく動いているブース。

「よもぎ あんまき」だそうな。
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宇陀ではなく隣の室生(むろう)からきているとか。
あ!すみません!
室生村(むろうむら)も今は宇陀市なんですって。

180 円。
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おいしい。
よもぎの香りがあります。
すてきです。



「可愛いわんこ!?」
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どこがわんこです。
このヤギさんもフェスタの参加者でしょうか。

いっしょに暮らしたら可愛いでしょうね。
そんな世界に行きたいもの。

ま!絶対に行きませんけどね。
雑踏に紛れて
ひそやかに暮らすことが身についていますから。

大隠は朝市に隠る(たいいんはちょうしにかくる)を
理想にしていますから。
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