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秋の野でさんまごはん [七面鳥六目半ごはん]

炭火をおこすのは得意なんですが
ぼ~っとしていたら
ま!年中ぼ~っとしていますが
逃げ遅れてしまいました。

サンマ(秋刀魚)を焼くはめに。
某イベントで数十尾。

だれだ!?
こんなメニューを考えたヤツは!

だれも焼きたがりません。
体中!サンマ臭くなるからです。

油断しても!しなくても!
すぐにしたたり落ちる脂に着火し
燃え上がります。

霧吹きで水を炭に噴霧して一時しのぎにおさめても
すぐに火がつきます。

哀れ!サンマは真っ黒くなります。
が!
割り箸の角でぬぐうように表皮をはらえば
きれいに焼けた身が現れます。
おいしい!

ところが!非難ごうごう!焦がすなと!
ば~ろ~!
表面だけです。
これが真の焼きサンマです!
炭火焼きのホントの形を知らないのか!

それに焼くものの労をねぎらえ!
自分で焼いてみろ!
髪の毛から下着まで燻製になるぞ。



落語の「目黒のさんま」も
こんな!煙もうもうの焼き方だったのでしょうね。

ん?!
江戸の実用的な料理書の嚆矢(こうし)
「料理物語」にサンマがない!
ありません!

海の魚の部に
クジラやイルカまであるのに
サンマがありません。

「料理物語」は寛永 20 年(1643)の刊行。
(寛永 13 年説もありますが)
江戸初期ですね。

その時代にはサンマ漁がなかったのでしょうか。

「目黒のさんま」に
赤井御門守という架空のお殿さまが出てきますが
古い形は
松平出羽守になっているそうな。

松平出羽守は松江の大名!
実在の人ですが
寛永 15 年以降
歴代のほとんどの城主がそう名乗っているので
これで時代を特定するのは不可能でしょうね。



川上行蔵著/湯吹きと風呂吹き/に
サンマの記録は意外に新しいとあります。

「梅翁随筆」に
安永元年(1772)ごろにはやり出し
下々のものが
「好みてくらふこととなりたり」とあるそうです。
新しい(!)食習慣ですね。

古代の貝塚からは
サンマの骨が出てこないのでは。



缶詰のサンマのかば焼きを
煮汁ごと洗い米に入れて
秋ですのでキノコ!
といっても松茸は買えないので
代用のエリンギを加えて点火。

私のサンマごはん。
blogさんまエリンギ ごはん.jpg

ひとりピクニックですから
気は楽なんですが
思いついた野山では
調味料等の持ち合わせが少ない。
ちょっと塩味が足りなかったかな。

エリンギごはんを薄味で炊いてから
缶詰を混ぜてもよかったかも。

「目黒のさんま」にはなりませんでした。



(敬称略)
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