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塩こうじ鍋で下等な宴 [ゲリラの宴]

人の欲望を見るのは卑(いや)しいことだと
しつけられてきたような。

食欲!性欲!出世欲!金銭欲!等々。

人に自分の欲望を見られるのも恥ずかしいことです。

だから!歩きながら食べたり
電車の中でキスするのは
私の感覚ではひとつの特権意識かも。



その恥ずかしい食事風景を人にさらしている
アサヒグラフ編/わが家の夕めしを
秋の夜長にパラパラ。

カメラが入れば演出過剰な人もいるんでしょうねぇ。
いつもよりごちそうを並べたり
いつもより粗食にしたり
奇をてらって目立とうと(?)したり。



作家の稲垣足穂(いながきたるほ 1900 ~ 1977)は
1 本のビールを夫婦で飲んでおしまい。
つまみも肴もなんにもない。

これ!演出なんですか。
日常なんでしょうか。



稲垣は完全な孤食主義者ですね。

室生犀星(むろうさいせい 1889 ~ 1962)の
「すき焼き鍋をやってかん酒を飲む」
「あんな下等なはなしがあるもんか」という発言に
納得しています。(稲垣足穂著/澄江堂河童談義)

臭いおばさんやら
不潔なおじさんと食べられますかいな!
ひとつの鍋を恋人とつつくのならともかく。

たとえ清潔でも
浄不浄の観念の個人差は
持って生まれたものでしょうね。

それは芸人や有名人にも結構いるようですが。
鍋を囲む食事のある大相撲の修行はできませんね。
する人は少ないでしょうけど。



塩麹(しおこうじ)をもらいました。
塩麹ブームがありましたね!この間。
そのときに買い込んでいたのが残っていたのですか。

結局!塩麹メニューが定着しなかった家庭や
居酒屋が多いようですね。

賞味期限が切れていますが
冷蔵庫の奥で静かに眠っていたので
悪変はないような。

それで!塩麹鍋。
blog塩麹鍋.jpg

ですが!
そんな鍋!聞いたような!聞かなかったような。
試した記憶がありませんが。

まぁ!いい!やりましょう。

市販の顆粒だしを振ってから塩麹を入れます。
心配いりません。

塩麹をどばどばと入れて
日本酒とおまじない程度に砂糖を振って、、、
こんなもんでしょう。

予算に応じて買い込んだ
魚介と鶏肉と豚肉と牛肉と
油揚げと豆腐と野菜を煮食いです。

路地裏で
衆目の中で
ビールを飲んで
焼酎をあおって
ひとつの鍋。

とっても「下等なはなし」です。



(敬称略)
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