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永沢寺 ぼたん園 [解語の枯れ尾花]

兵庫県三田市の「花のじゅうたん」の横に
「水ばしょう」「花しょうぶ園」「ぼたん園」と
看板あり。

いずれも同じ園のことですか。

また Web のクーポンを見せて
500 円のところ 10 %引きで入場します。

広いハナショウブ園があります。
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ハナショウブの芽がまだ小さく柔らかい。
山里はまだ桜のお花見のできる季節。

ミズバショウの花の季節は終わっています。
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おいしそうな葉が出ていますが
食べたら!死にますかも。
食べたことはないですが
苗を扱っていて!かゆくなったことはあります。
サトイモ科ですからね。

この庭園には「水」がいっぱい。
カエルが鳴いていて
メダカが群れていて
5 月の水際はさわやかです。

「ヤモリ!ヤモリ!」
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アラフォー(around 40)の年増が叫びます。

イモリです!ヤモリは壁をはう動物。
イモリのカップルが春を謳歌しているのです。



そうそう!牡丹(ぼたん)は?!

通り道にいくつかはありましたが。
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ほんの近日前に植えられたようにも見え!数も少ない。

ああ!向こうの温室のようなところ!
広いところが全部!ぼたん園ですか!

ここの牡丹は過保護ですね。
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それにみんな上を向いて咲いているような。

立てば芍薬(しゃくやく)
座れば牡丹(ぼたん)
歩く姿はダンプカー(?!)

なんて!今は亡き暁伸(あかつきしん)・ミスハワイの
浪曲漫才でいっていませんでしたか。

牡丹はうつむいた方が風情があるような。
無理に頭を上げるようにしばらないでください。

温室展示の牡丹の花園
初めてお目にかかりました。



わが姉(?)なごんちゃん(清少納言 966 ~ 1025)が
枕草子に「牡丹(ぼたん)」の単語を残しています。

「露臺の前に植ゑられたりけるぼうたんの、、、」

伝本によって違いますが
128 段 or 136 段 or 138 段あたりにある
「ぼうたん」が牡丹らしいのですが。

これが今の牡丹かどうか。
そのときの女房の装束の描写は
どう考えても秋の花や景色ですがね。

牡丹は
奈良時代にやってきたという人が多いので
なごんちゃんの時代にはあったのでしょうけど。

日本には芍薬とともに
漢方薬として渡来したのでしょうか。
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牡丹には「フカミグサ」という古名もあったとか。

「ぼうたん」は今の牡丹ではなく別の花!?
今の牡丹はそのときにはフカミグサ?!
そんなこともないとは思うのですが。

ちなみに渤海(ぼっかい)から渡来したから
渤海草?!

「渤海」を「フカミ」と読んだらしい。
(中村浩著/園芸植物の由来)
ホントでしょうか。



楊貴妃(719 ~ 756)を
牡丹にたとえたように
原産地の中国では百花の王だったのですが。
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唐の皮日休(830 ~ 883)の「牡丹」では。

 落尽残紅始吐芳
  ざんこう おちつくして はじめてはなをはく
 佳名換作百花王
  かめい よびて ひゃっかのおうとなす
 競誇天下無双艶
  きそいほこる てんかむそうのえん
 独占人間第一香
  ひとりしむ じんかんだいいちのかおり

  (読み下し/石川忠久)

  百花繚乱の春。
  春の花のトリはなんといっても牡丹。
  この世でもっともかぐわしい。

写実的というより観念的な詩ですね。



「おそば!おそば!」

園内の「食事処 水無月亭」の前で
足がとまりましたね。

花しょうぶ園を見下ろす席で
アラフォーのおばさんがおごってくれないので
自前で食べることに。

「地元の三田産のそば粉で打ったんだって」
「おいしいね!」

そりゃ!あなたのは高価なそばだもん。
私のは一番安いおろしそば。650 円。
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でも!そばそのものは同じものかな。
おいしかったですよ。
ダッタンそば茶もいただきます。
無料ですから。



この花園は永沢寺の境内なんでしょうか。
お寺にお参りして帰りましょうか。

「永沢(澤)寺」は
「ようたくじ」と読むのでしょうけど
バス停も地名の多くも
「えいたくじ」と仮名を振られていますが。

ま!人生でなん度も関係するところじゃないので
深くは考えませんが。

広くてきれいな寺ですね。
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境内は桜の花盛り。

清純な白い花も満開。
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なし(梨)の花のような。



(敬称略)
タグ:枕草子
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